2020.9.14    【友人】


この台本を初めて聞いたのは去年の話になりますけど、
以前にも自分のツイートで大好きな台本として珍しく語り倒してた台本でもあります。

幾つも感動するお話はあって、その度に流した涙は数知れず。
けれど、号泣するほど泣いた台本は、
今現在でも、この「友人」だけなのです。

そんな思い入れのある台本に理想のキャスティングというね、
自分の企画でやった物が実現するという夢のような現実。
告知があってからと言うもの、ドキドキして楽しみで迎えました(笑)

この台本はサシ劇で、登場人物のハルとシホ(今回あえてカタカナ表記で書くつもり)

物語としてはハル視点であり、どちらかと言うと淡々とした台詞を話す場面が多いように感じる。
この「淡々と」って言うのが一般的には感情抑えた感じってことなのかもしれないけど、
この「淡々と台詞を言う」って言うのは意外と難しいのではないかと思う。
一歩間違えると棒読みがちになるだろうし、
その淡々との中に奥にある感情も見せていかないといけない。

こういった、淡々とした台詞を言うのは、まこサンが絶品だ!と思ってる私です(笑)
ちょっとキザキャラとして確立してる方には失礼なのかなぁ?とは思いますが、
私的には波動を必要とする重厚感ある演技や、こういった淡々とした台詞をキチンと表現するのは、
とても上手い方だと思ってるので、
キャラのイメージと台詞内容とを考えた時に、
このハルは、まこサンでぜひ聞きたいと思ってました。

もう一人のシホと言う女性は、物語の中で視点としては立たないですが、
全体を通してのキャラも当然ですが、
ラストシーンの手紙の場面。
ここが私的に一番の見せ場だと思ってるのですが、
この手紙の場面を読んで、これはあゐチャンだ!!って思ったのですよ(笑)
シホという女性(少女)は、透き通るほどピュアで真っ白で、
儚げで守ってあげたくなるような可愛さを持っていて、
でも、弱くないの。ちゃんと芯があって凛としてる。

そういう役をやらせたら、あゐチャンは天下一品だと思ってる私なので(笑)
このシホはあゐチャンだぁぁ!!って思いました(笑)
狂気系も抜群のあゐチャンですが、その狂気系もただ狂ってるみたいなのよりも、
真っ直ぐな愛だったからこそ生まれた狂気。そういうのが似合うなーと思ってるので、
まぁ真っ直ぐって言っても歪むか歪まないかの差ではありますが、
そういう役ならあゐチャン!と思い、
今回の理想のキャスティングに二人の名前を上げました。

そこに音響までついて、最高の舞台は整った中での上演に、
開始前のドキドキ感を言葉で表現しろと言われても難しい程でした。


物語は始まりーー
ここの入り方が好きな場面なんですけど、現時点でのハルの語りから入る。
そこに垣間見えるハルの心情。。。
そして回想と続いていく。。。

人生に自暴自棄になって全てが投げやりなってるハルの様子が、とても伝わってくるほど、やさぐれてる(笑)
こういう所でも思うのが、確かに人生投げてるハルなんだけど、
どこかほっとけない雰囲気がある。
この。。。なんだろ、ヤケになってるだろう姿なのに、どこか孤独が見えてほっとけない。。。
そういう役が上手いんだよなぁぁ😣

この暗黒とも言えるオーラのハルに対して、登場したシホは明るくて暖かそうで、
まるで太陽の女神のようにも思える。
その、ハルに声をかけた雰囲気で素敵な可愛い笑顔で話しかけてるようなシホが見えるよう。

そこから二人の関係(?)が始まる訳ですが、
シホに対して年齢差もあって構えてるようなハルの壁?というか、
そういう接し方のように見えてるんですけど、
その壁を通り抜けるみたいにシホのひたむきさが届いていく。。。みたいな、
そんな二人のやり取りがとても雰囲気が出てて、笑い合う所とか本当に楽しそう(〃艸〃)

何気にさすがだなーと思ったのは煙草を吸うシーンなんですよね(笑)
まぁ、まこサンは確か煙草吸われたと思うので、
当然と言えば当然かもですが、会話しながら煙草を吸うとか、
その時の煙を吐いてる感じとかとても自然。
(本当に吸いながらだったのかもですがw)
煙草を吸う身としては、やっぱり煙草を吸う演技とかわかりやすいとは思うので、
今回のはさすが自然に煙草を吸ってるなーって思っちゃいました(笑)


そこから季節は変わって半袖になる頃に場面転換すると、
そこには最初よりも距離が縮まった二人がちゃんと居た\(°Д° )/

場面前に見えていた二人の様子から、日々を重ねて距離が近くなってる二人がちゃんと居て、
思わず「おぉ!Σ(・ω・ノ)ノ」って声が出た(笑)

でも、距離が近くなったからこそ互いの踏み込んだ部分を見るようにもなる。
それがハルの夢についてだったのだとも思うけれど、
励まそうとするシホに対してハルの苛立ちと言うか、やるせなさと言うかよく分かり、
そこでとうとうハルが声を荒らげてしまうことによって生じる重い空気。

この瞬間に流れる二人の間の空気感みたいなのが伝わってきて、
少しハラハラするようなドキドキするような場面になる。
けれど、そこを自覚して話を切り出す辺りがハルの優しさを表していて、
そこで始まるハルの目の話に、言葉少なに聞いているシホの気持ちに胸が痛くなったり。

後々になってわかることにはなるけど、
この場面の「まだ、死にたいと思いますか?」のシホの言葉は、
とても重くて、その問いかけに何かのシホの中にあるものを感じさせ、
それに気付きもしないで答えてるハルとの対比がよく見える場面でもあったと思う。

けれど、この場面を越えて更に二人の雰囲気は良くなり、そこから絵を描くことに繋がって行くんだと思うのだけど、
秋へと季節が変化する中で二人の雰囲気もどんどん馴染んで行くというか、
自然になっていく流れがとてもいい!
互いが互いに少しずつ相手に寄り添うようになって、
そこに在る事を普通のようになっていく。
この台本の流れ、ハルとシホ(正確にはまこサンとあゐチャンですが)二人が絶妙な空気感を絡めて生成されていく世界観。
これが、言い換えれば阿吽の呼吸と言うのだろうか?

シホの絵を描きながらハルとの会話のシーンが重ねられて行く中で、
他愛もない会話が続くのだけど、ここの流れが本当に好き(〃艸〃)
幸せそうで楽しそうで、静かな時間が流れてて、
この流れの場面が結果的にラストを迎えた時に、痛烈に思い出されて涙が出てしまうんだな。
このまま、この時間が止まってくれてたら良かったのに。。。って。

ここら辺りで本当にすごいなって思ったのが、
基本、ハル視点でハルの自称としてのナレーションが随所にあるわけなんですが、
その一口にナレーションって言っても、
当時(過去)のハルとしてのナレーションと、現時点でのハルとしてのナレーションって分かれてると思うのです。
でも、そこに明確な線引きは無くて、
混在するようなナレーションになってたりする。

けれど、その中で確実に過去と現在を使い分けてあるんですよね。。。
特に感じたこの場面、「目を逸らしてしまった」までは過去のハルとしての心情を表したもの、
でもそこに続く「あぁ嫌だな。。。」からは、現在のハルの心情を表すもの。
ここ!ここの、「あぁ。。。」を聞いた瞬間にわかるの!
あ、これ今のハルだ!って。。。

いや、自分の単なる聞いてる感覚?肌で感じるような得体の知れない物の表現で申し訳ないですけど、
ここ聞いた瞬間に鳥肌立った。。。💦
うわぁぁスゲー!!って(笑)
もう理屈じゃなくて伝わってくる!そこが凄いなって震えた💦


ハルに絵を諦めないでってシホが言う辺りから、何か胸騒ぎするような感覚になるんですよ💦
その予感が当たるようにシホが倒れて現実が目の前に現れてくる。。。。

病室で何も言葉が出ないハルを察するように、明るく話すシホが痛々しい。。。
それを黙って聴きながら、何かを言おうと何度なくシホの名前を口にするハル。
ここの何度となくシホの名前を口にするんだけど、どれも絶妙に違うんですよね。
そして最後の怒鳴る感じで声を荒らげてシホの名前を呼ぶ場面まで。

そして、シホ自身も冷静さを取り戻したみたいに淡々と話を始めて、
自分の病気の話をひたすらする中で、
相槌を打つハルの言葉を少なめ。

これはハルが自分の目の話をした時と逆パターンなんですよね。
病気としての内容の重さに差はあるのかもしれいけど、ハルの目は絵を描けなくなるという命に値するものだったと思うし、
あのハルの話の時にシホが支えたように、今度はハルがシホを支えている。

ハルが自分が命を粗末にしたようでシホに謝るんだけど、それもシホはちゃんとわかってる。

私はこの台本の中で、ここの場面がタイトル意味するのかもしれないと思うのです。
助けたように見えて助けられている関係、
支えたこともあって、そして支えられることもある。

二人が重ねた時間は短かったのかもしれないし、
何か恋愛じみたトキメキがある訳でもない。
それでも、そこにあったものは人が人と繋がる意味であり、
自分が生きた証でもあり、互いが互いを救っている。
まさに「友人」なんだろうなぁ。。。ってものが、この病室のシーンで感じてしまうというか。
本当は悲しいんだけど、二人のやり取りに、どこか厳かな気持ちにすらなって、
病室の二人をいつまでも見守っていたい。そんな気にさせられる雰囲気だった。。。

そして二人の約束が交わされたのが最後の二人のシーンとなったーー


場面変わって第一声から、あ、現実だ!って思えるハルの声に、
瞬間的に「あ、シホはもう居ないんだ」って感じてしまう。。。
ここの言い回しも本当にすごくて、「なぞりながら目を細め」なんて辺りは、
本当にハルが目を細めて愛しそうにシホの絵をなぞってるんだろうな。。。って、
シホへの微笑みと、失った悲しみと混ぜたような顔で、
なぞってるんだろうなってのが見えるようで、胸が熱くなった。。。


そして、この台本の最大の見せ場と私が思っている手紙のシーンへ。。。

出始めはシホらしく明るくて可愛くて、愛らしい様子が見えて少し微笑ましくなるくらいでした。
そこから冷静に自分の心情や病気のことや、そこまでの過程等を落ち着いて話す様子が、
逆に切なくて胸の中が苦しい気持ちになり、これはある意味ハルと気持ちがリンクしてるかもしれないと思いながら聞いたりして。

しかし。。。「でもね、神様って酷いんです」って所から心臓鷲掴みにされるほどの苦しさを覚えました。
ここ!これなのよ!あゐチャンの凄さ!って言いたくなるほどの変化。
そこまでの愛らしいさから落ち着いた感じへと移り、ここぞ!って一言でググッと引き込む。
ここでブワーッて涙が溢れて止まらなくなりました😭

ハルの台詞じゃないけれど、神様は本当に酷いやつだ!なんで!なんでよ!
って言いたくなって、苦しかったなぁ。。。
ハルが手紙を読んでいると言うシーンではあるけど、
ハルとシホの掛け合いのような自然な感じが余計に二人で幸せになって欲しかったと思わされた。。。

そんな最後の手紙もシホらしくラストはちゃんと凛としたメッセージで締め括られる。
最後の愛の告白は、シホなりの愛の形だったんだろうなと思える所が余計切ない。
それでもシホの健気な雰囲さが重い物にせずに、
真っ直ぐな気持ちとして伝わり手紙が終わる。

しかし、その後のハルの叫びともなるような泣きのシーンで再び涙が溢れてきて。。。
シホの心で涙して、今度はハルの気持ちに涙が止まらなくなった。

一重に泣きのシーンの上手さも感じたのですが、
このような泣きのシーンの上手さが、ただ泣いているかどうか?は、実際には関係なくて。
涙が流れてるかどうかよりも、ここでハルの心の叫びとも取れる感情の爆発が、
その心の哀しみを最大限に見せてきて、その深い悲しみに心が奪われる場面だったと思う。

本当に、淡々としている場面の多い中で、ラストにこの爆発を見せれることがすごいとも思った。
最後に言った「死にてぇな」の一言も実質的な死ぬということでもなく、
ハルなりの精一杯の感情の抑え方だったのかもしれないとさえ見せてくれる。

手紙のシーンから、ここのラストに繋がるまでの二人のそれぞれの相手を思う気持ち、
そこにイヤらしさを感じさせず、ひたすらに真っ直ぐに相手を想う。
だからこそ哀しみがあり、だからこそ強くあろうとする。
そんな二人の演技が最高潮であり、これ以上ないほどの苦しさと共に、
終わった後の満足感も同時に覚えて、
終わったあとは暫く放心状態な感じで、実は何も喋りたくない程だった(笑)

舞台や映画を観た後に、その素晴らしさに終演後も暫く席を立てなくなる時がある。
この世界にもう少し浸っていたい。
この余韻をもう少し大切に感じたい。
そんなラストシーンだったと思った。


今回の劇には音響も絶大な効果を出していて、
細やかなSEは日常的な技となっているとは思うけど、
場面に溶け込み過ぎててSEの存在自体を忘れそうになってしまう💦
その中でも一番気に入ってるのは筆の音(〃艸〃)
聞いた時に「うわぁぁ!絵を描いてる筆の音だ!」って思って、
ハルが絵を描きながらシホと話す場面の中で、そのリアリティさに二人の情景が浮かんだ。

曲も二人の穏やかな場面には春のような軽やかな音楽で、
重い空気になれば曲も変わる。
私はあんまりBGMとか詳しくないので、あぁこの曲ね!って言うことが出来ないのが申し訳なく思う完全素人💦

それでも途中あえてBGMが全く流れない場面が続いてて、再び流れた時には、
その場面がグッと締まったように感じて、これも演出なんだろうなぁ💦と感心するばかり💦

その中で、あの「最愛」を流してきたのはズルいとは思った(笑)
それまで流れてたのって、歌詞がないメロディだけのものや、
ばっと聞いただけでは歌詞を理解出来ない英語詞の曲だけだったように思うのに、
ここで「歌詞のある曲」なのも、狙ってるんだろうなぁって思い(笑)
そりゃハートにズキュンしますよね(〃艸〃)
それも、柴咲コウver.ですもの。。。
歌詞がガンガン刺さってきて完全死亡状態に。。。

けれど、劇中場面では柴咲コウver.だっのがエンディングでは福山雅治ver.とか。。。
ズル過ぎるでしょ。。。(笑)

私個人の感覚では、劇中の「最愛」はシホの気持ち、
エンディングの「最愛」は、ハルの気持ち。
勝手にそんな事を妄想しながら、音の世界の援護もあって、本当に素晴らしい上演を聞かせて貰ったな。って思ってます💦

三位一体となって完成された世界。
夢の台本に理想のキャスティング。
素敵な素敵な一夜を本当にありがとうございました。。。
そして、劇終了後にも言われてた枠主様の言葉の数々も含めて、
本当に有難かったし、こんな理想を大々的に言った気持ちも報われました。
劇で涙して、劇後も涙して、本当に泣き疲れた夜だった(笑)

動画制作も初めてという事なのに、告知動画も作ってもらい、
更にそこに込めた意味も聞いて、この告知動画も併せて私にとって永久保存版であり、
とても大切な宝物を頂いたと思ってます。

最後に、
本当に本当に素晴らしい上演ありがとうございました(⋆ᵕᴗᵕ⋆).+*ペコ

【CAS録画】
【告知動画】
https://twitter.com/nana59186748/status/1304178171265212416?s=19