ミトラス(ミスラ)教の神話
ペルシア神話 by ジョン・R. ヒネルズ の中で気になっていたミトラスの像の説明をみつけた。
どうやら占星術が関係しているらしい。 8月の星座 牡牛座

ペルシア神話 by ジョン・R. ヒネルズ P179 ミトラス(ミスラ)教の神話 より
彼は牛の背中に左肘をついて、ひざまずき、左手で鼻孔を摑み、牛の頭をうしろにそらし、
右手にもった短剣で、牛を刺している。
大量生産の手段がなかったから、このような統一性が見られるのは、これらの細部が、
神話的あるいは象徴論的な意味をもっていたということが唯一の説明である。
ほとんどの研究書は、この神話の場面を、ゾロアスター教の創世神話に関連して解釈する。
ただ、ミトラス教においては、創造が出現する最初の牡牛を殺すのは、悪しき霊魂である
アフリマンではなく、ミトラス神である点が例外であるとされる。
犬と蛇は、伝統的な善悪のシンボルである。
そこで、これらの二匹が牡牛の傷口に飛びかかるのは、創造における善悪の二元論的闘争を
表すと解釈されてきた。
ゾロアスター教のもう一つの悪の象徴であるサソリが、牡牛の性器のあたりに見られる。
これは、生命の根源の所で、生命を破壊しようとする悪を描いたものと考えられている。
いっぽう、悪に対する善の勝利は、瀕死の牡牛の尾から成長する小麦の穂であるといわれている。
このような解釈は、たいていの研究書に見られるが、最近の研究では、問題が多いとされる。
ことに、ゾロアスター教の善悪の観念を使って解釈するのはどうかと言う。
蛇とサソリの模様は、ミトラス教の種々の情況で出てくる。
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描かれたそれぞれのモチーフは、占星術の星座に正確に対応している。
牡牛は牡牛座に、犬は犬座あるいは小犬座に、蛇は海蛇座に、サソリはさそり座に、
また多くのレリーフに出てくる大烏は、烏座に対応する。
小麦の穂と星スピカは、乙女座と関連がある。
ライオンと把手の二つ付いた壺は、獅子座とコップ座と関連がある。
たんなる偶然の一致で説明されるにしては、あまりに長い対応表ができる。
占星術は、ミトラス祭儀では、比較的小さい部分と見られていたが、いまやそれは
ミトラス教にとって、根本的なものとして考えられている。