朝食後、前日の術前に挨拶を交わした担当の理学療法士が来室。

前日の会話のなかで、手術翌日に退院した患者を見たことがないから、翌日退院に期待しない方がいいと言っていたので、今日退院となったことに少し驚いていた。

退院後から松葉杖生活が始まるため、車椅子を押してもらいリハビリ室に移動した。

まずは車椅子からリハビリ台に上がるよう言われたが、痛みでそんな簡単な動作もままならない。
大人げなく、思わず痛い、痛ーいと声が出てしまい、
「こらえ性がなくてすみません。」
と謝ると、
「わたしでも声が出ちゃうと思います。」
と優しくフォローしてくれた。

初のリハビリは、主に松葉杖の使い方について教えてもらった。
自宅に戻るまで階段があるため、松葉杖で階段を登り降りする練習もした。

松葉杖に全体重を預ける心もとなさを感じたが、家に帰るためには弱音は吐けないと歯を食い縛った。
必死だった。