澄み切った青い空が高く見えるようになりました。この夏の猛暑も少しだけ勢いを緩めたような爽やかな空が広がっているのは、浄土平、磐梯吾妻スカイラインの中間地点です。

 

 浄土平から聳え立つ一切経山の山肌から立ち上る噴煙はそれほど激しくありません。

 

 吾妻小富士に登ってみました。標高はおよそ1700m、浄土平からの標高差は120mくらいで、歩きやすい木の階段が天空へと導いてくれます。

 

 山頂からは、すり鉢状の大きな火口を見下ろすことができ、火口壁の周りを周回することもできます。

 

 

 

 吾妻小富士の上から見下ろす浄土平湿原、さあ、下りて行って木道の散策をしましょう。

 

 浄土平は、北に一切経山、東は吾妻小富士、南に桶沼、西の蓬莱山と四方を囲まれた凹地で、一切経山から噴出した泥土や岩塊に埋められ、火山活動がくりかえされてきた場所です。そのために乾燥地と湿潤地、またその中間の適潤地とに区別され、それぞれ異質の植物群落の発達が見られます。

 

 この時期の湿原の主役は、エゾオヤマリンドウです。木道を行くと、足元のいたるところに紫色のリンドウの群落が秋の風に吹かれて爽やかな風景を演出していました。

 

 

 池塘の周りの草も少し色づいてきた感じです。

 

 

 

 

 

 

 

 ウメバチソウもリンドウに負けないくらいに咲き誇っていました。

 そして、アキノキリンソウ

 

 

 一切経山をバックに美を競うリンドウ

 

 噴煙が雲に紛れていく一切経山の堂々たる姿です。

吾妻小富士は、浄土平から見ると、小高い丘のような様相ですが、福島の市街地からは見事に小さな富士を思わせる形が見えます。

 久々に、澄み切った空を見上げ、荒ぶる夏の炎暑が落ち着いてきたことを感じる高原のさわやかな風に吹かれてきました。