田村市、大滝根山の中腹にある仙台平。自然豊かな山頂近くにはキャンプ場があり、そこから歩いて10分ほどの所に展望台が設置されています。 

 展望台からは360度の眺望が広がり、条件が良ければ「磐梯山、安達太良山」を見ることができ、また、南には遠く「那須岳」、北の方向には「吾妻連峰」も肉眼で確かめることができる場所です。

 

 

 眼下に広がるのは滝根町の景観、近くには、入水鍾乳洞やあぶくま洞などもあります。

 

 この板敷きの場所は、ハングライダーやパラグライダーなどの離陸ポイントのようです。

 

 

 展望台のすぐそばには、「大多鬼丸首塚」の標示と、柱の先に小さな像がありました。

 

 

 展望台から少し戻ってきた場所に、あったのは大多鬼丸の伝説に関わる碑文です。

 

 あの坂上田村麻呂が朝廷に従わない地方の勢力を征伐に訪れた際に、頑強に抵抗したのが田村地方一帯を治めていた大多鬼丸の勢力でした。

 最後には、討伐されてしまうわけですが、その後に残った言い伝えは、この地に住み着いていた「鬼」の集団を田村麻呂が成敗したということになるわけです。

 土着の住人からすれば、大多鬼丸の統治のもと平和に暮らしていたこの地方に朝廷の力を及ぼし征服するためにやってきた侵略者が田村麻呂の軍勢で、歴史は勝者によってつくられるわけで、自分たちが正義で、土着の勢力は征服された「悪」となってしまうわけです。この時代のみちのくは大和朝廷から見ると退治されるべき悪の集団となっていたわけですね。

 詳しくは、碑文に紹介されています。拡大してご覧ください。