Остаток (残り、名残) | Москва, Любовь Моя

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ロシア料理研究家、ロシア語通訳
中川亜紀のブログです。

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すみません、長らく書かなくて。(もしどなたか見て下さってたら…)
夏休みでした!!!
上の子たちは今週から学校が始まりました。
末っ子はようやく今日、入園手続きが完了しました。来週から通園です。
ほっ。

ロシア語、サボってるわけじゃないです。メール書いたり、なんか読んだり、してます。
でも、単語は徐々に出て来るスピードが落ちてます。
末っ子、1週間義父母のところに預けてたら、かなりロシア語抜けてる感じでショックです。
私とも、ついつい日本語でしゃべってきます。私がロシア語で返してるのに日本語。時々つられてロシア語(笑)。
幼稚園が落ち着いて来たら、ロシアの補習校かロシア人の家庭教師、いずれかはスタートさせるつもりです。

さて、今日の言葉はостаток(アスタートク)。意味は、残りとか余り、名残という意味もあります。
今日この言葉にぶつかったのは(覚えたはずが忘れてて思い出しました)カズオイシグロの『日の名残』についてロシア版Wikipediaで見てたからです(いろんなものをウィキで調べて、ロシア語版もあると覗いてみてます。日本語版との違いを見るのも面白いです)。

モスクワを去る少し前、カズオイシグロの『私を離さないで』を読みました。(原題"Never Let Me Go")
私の尊敬する方のブログでこの本と映画の紹介があり、それをきっかけに(日本語ですが…)読んでみました。
ロシア語版も買って知人に渡し、読後に感想を言い合おう、と言いましたが、間に合いませんでした。
この作品についてはまたの機会(覚えてれば)にして、カズオイシグロと言えば、イギリス文学の授業で教授が『日の名残』をすごく薦めていたのをよく思い出しては「まだ読んでないなあ…」と気になっていました。
当時20歳そこらの女の子がですよ、『日の名残』=人生の晩年、黄昏に万感の想いを寄せる話なんて、興味持てますかね??書店で手に取っては棚に戻して早、十数年。
でも、そろそろ、読みたくなってきましたよ~
まだまだ折り返し地点だけど、折り返しだからこそ、晩年に自分が何を思って過ごすのか、折り返してこれから突っ走るその先にあるものを見てみたくなりました。

今日たまたまテレビでちらっと見た94才の女性が、「3日間でもいいじゃない、好きになって、人生最後の瞬間に手をつないでくれている人を見つけたいな、って思ってるんですよ」とチャーミングに笑っていました。
これまでにいろんな局面をくぐりぬけながら自分のやりたいことを後からでもやり直す人生を続けて来られた方でした。こういう人に「始めるのに遅過ぎることはない」と言われると本当に勇気が出ますね。
私も、そう、人生の晩年もずっと「人生最後の日に手を握ってくれる人」に恋していたいです。え?今のところもちろん、それは夫ですよ、今のところね。

*По поведу рассказа съёмки детей, я напишу остаток попозже.
「子供たちの撮影についてのお話は、後ほど残り部分を書きます」
(『ニャンちゅうワールド』の撮影裏話の後半部分、なかなか書いてなくてすみません…)

今日の一枚。父の故郷、牛窓(瀬戸内海)の海にて。うちの両親もそろそろ人生の晩年にさしかかるのでしょうか。彼らの胸には一体…
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