корреспондент | Москва, Любовь Моя

Москва, Любовь Моя

ロシア料理研究家、ロシア語通訳
中川亜紀のブログです。

"Aki's Russian Kitchen"
www.aki-russia.jp
季節を楽しむロシア料理 Дома - лучше!
*Artem Batenev によるロシア語レッスン付き
料理教室開催中*

今日の言葉はкорреспондент(カれスパンデーント)。
*( )内の発音は、カタカナでの表記には限界があるため便宜的に私なりのルールで表記しています。"л"はカタカナで「ラリルレロ」、巻き舌の"р"はひらがなで「らりるれろ」とします。アクセント(ウダレーニエ)の位置を示すために「ー」で伸ばす音とします。必ずしも長く伸ばすわけではありませんが、アクセント部分を伸ばすとカタカナ発音でも通じやすいという利点もあります。
アクセントのない”o”は、モスクワ発音にのっとって「ア行」で書きます(例、「モスクヴァ(モスクワ)」ではなく「マスクヴァ」)。地方によっては「オ行」で発音します。

さて、この単語、もちろん英語のcorrespondentから来ています。
意味も英語と同じ「特派員」です。英語由来の言葉にはよくありますが、アクセントの位置は英語とは違います。

東京に戻ってから、ロシア語が落ちないように毎日ベスチーFMの同時放送をインターネット経由で聴いています。これがきちんと理解出来るようになるまではまだまだですが、単語を拾ったり、とにかくロシア語の音が耳からなくならないように聴いています。
例え意味はとれなくても、こうやって生きたロシア語を聴く事で、活用が自然と入って来ます。活用を一通り習って、規則は知っているのに話す時にすっと出て来ない、という方にはおすすめです。
あらゆる単語がいろんな活用形で出て来ますので、耳に自然と残っているようで、自分が話す時にもすっと出て来やすくなります。

こういうラジオを聴いているとしょっちゅうこの単語に出会います。
「特派員のアンナ・セルゲーヴナがお送りします」という感じで。

さて今日は「特派員」つながりで、我が家の子供たちが「特派員」として出演させていただいたテレビ番組の裏話を少々。

日本人学校経由で、とある番組のプロデューサーさんからの「特派員としてレポートしてみませんか」というようなプリントをもらって帰ったのが3月頃でした。
『〇〇ワールド放送局』という番組で、世界各地で生活する日本の子供たちがその都市の特派員として、その街ならではの事をレポートするというものです。
我が家も離任まで少しというところで、子供たちのモスクワ生活の総仕上げに、思い出作りに、そして何より日本の子供たちに、ロシアという遠くて未知の国について生きた情報を届ける一助になれるかも、と応募しました。
他に応募者も居なかったようで(笑)、すぐに連絡があり、レポートをお願いします、とのこと。
まずは「お子さんの視点で、モスクワの生活で面白いとおもったこと、日本と違うなと思ったことを書き上げてもらってください、それを元に原稿を起こし、台本を後でお送りします」とのこと。

それからテーマをいくつかに絞り、「週末市場でのお買い物」「ロシア人とのボルシチ作り」で映像を作り、レポートすることになりました。(それまでの試行錯誤も結構いろいろあって大変でした…ご協力いただいたのにぽしゃった動画もあるし)
それぞれのテーマに添って、夫と一緒にビデオ収録していきます。
iPhoneでの動画撮影が可能になったので、目立たないようにこっそり撮影するのに役立ちました。
ここ数年でずいぶんオープンになったモスクワですが、私が着任した3年前にはまだまだ「街でカメラを向ける時は警官に注意されることもあるので、あまり気軽に写真は撮れない」という雰囲気がありました。
今でこそ、メトロの美しい駅構内を撮影している観光客も多くなりましたが。
以前この市場で写真を撮っていた時も、売り子のお姉さんに「許可はあるの?!」と怒鳴られたことがありました。今では馴染みになって、「子供の思い出のために撮らせてね」と言うと「そうね、大きくなったら見せてあげなきゃね」と協力してくれるようになりましたが。

このように、撮影も一苦労だったわけですが、「もう少し子供の顔を入れて下さい」とか「市場が立っていない時との比較写真が欲しいので、平日に市場の場所で同じ画角の写真も撮って来て下さい」とか、ばんばん注文が来ます。(「無理のないようにしてください」とは言って下さるのですが、妙に具体的な指示なので、結構がんばりました)

撮影も、撮り直しの場合は「前回と同じ服装でお願いします」などの指示も来ます。慌てて前回の映像を確認して同じ服を探してたら、長袖の服なんかは「わ、もういらないと思って船便でおくっちゃった!」なんてこともあり。

そんなこんなで帰任準備も忙しい中、撮影が進み、インターネット経由で素材を送信していきました。この送信作業も、システムが複雑なのか、送信自体に一晩中かかったり…

本番の収録に至るまで、次回へ続きます!

*番組に使われた写真。ヴァーリャさんにも協力してもらいました。
$Москва, Любовь Моя