はっちゃき先生の東京ゲーム | 行雲流水的くっぞこ

はっちゃき先生の東京ゲーム

 高橋名人主演の映画「はっちゃき先生の東京ゲーム」なんですけど…、”ファミコンの神様高橋名人主演”と書かれてます(笑)。

 高橋名人が、小学校の先生役で主演した映画です。そして高橋名人の役名は、本名の「高橋利幸」です(笑)
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 「はっちゃき先生の東京ゲーム」(1987年)


 映画の舞台は、北海道ニセコ町の全校生徒十数名の田舎の小学校。

 家族の都合で東京に引っ越す女の子がいるんですね。その女の子も他の生徒も、兄弟みたいに仲がいいから、別れを嫌がるんですけど、結局引っ越してしまうんです。

 しばらくして、その女の子から高橋先生のもとに、”東京は住みにくいし、友達もできない。先生助けて!”という内容の手紙が届きます。高橋先生は、”ちょうど東京出張に行く予定があるので、その女の子に会いに行くから、みんな励ましてやってくれ!”と全校生徒にその手紙を披露します。

 高橋先生は、生徒から女の子の似顔絵やメッセージを預かって東京出張に向かうんですが、生徒たちも先生に内緒で、引っ越した女の子に会いに東京へこっそり向かいます…


 これが、ちゃんとした、良い学園ドラマなんですよ。この映画は当時見てなくて、この映画をビデオで見たのは、もう既に大人になってからでしたけど、出来れば、子供の頃に見ておきたかったなァ~と。


 田舎の小学校を舞台とした学園ドラマ。高橋名人以外の出演者が、ベテラン揃いということもあってなんでしょうけどね。

 小学校の校長にハナ肇さん、同僚の先生に及川ヒロオさん・藤田弓子さん、高橋先生の下宿のおばちゃんに春川ますみさん、生徒達の父兄に草野大悟さん・あき竹城さん、東京にいる高橋先生の大学時代の先輩に平田満さん、その妹に鈴木保奈美さん。当時、鈴木保奈美さんは、デビューしてすぐで、まだ短大生だったそうですけど、そうそうたるメンバーですね~

 鈴木保奈美さんは、高橋名人の相手役なんですよ。兄役の平田満さんの「お前ら、お似合いかもしれないな?」というセリフもあったり(笑)


 この映画の主題歌「友だちよ」も高橋名人が歌ってらっしゃるんですけど、作詞は山上路夫さん・作曲が「ふきのとう」の山本康世さん。しかも、名人は歌うまいですし、アンデス民謡調のアレンジでフォーク・ポップ調の曲で、良い歌なんですよね~
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 この映画は、ハドソンの製作したハドソン・ムービー第1回作品だそうですけど、それ以降もあったんでしょうか?

 でも、ハドソンならでは、というか、北海道にこだわってるんですよね~。主演の名人は北海道出身、映画の舞台も北海道、主題歌「友だちよ」を作曲された、ふきのとうの山本康世さんも北海道のご出身。

 札幌に本社がある(あった?)ハドソンならではの北海道尽しとなってます。


 この「はっちゃき先生の東京ゲーム」は高橋名人が主演ですけど、いわゆる”ファミコン”とか”テレビゲーム”とか”16連射”といった、名人を取り巻くキーワードが、映画の中には一切出てこないんですよ。おかしな言い方ですが(笑)、普通の学園ドラマになっています。だから、この映画では、”ファミコンの高橋名人”じゃなくて、”役者・高橋利幸”という感じですね~

 高橋名人の本「ゲームは1日1時間」にもちょっと書いてあるんですけど、学校から下宿へ帰った高橋先生が、晩ご飯を食べながら下宿のおばちゃん・春川ますみさんと話すシーンがあるんですね。そこで、ナスビ料理を薦められた名人がナスビを食べずに苦笑いをするんですよ(笑)。ただ1つ「名人はナスビが苦手」というネタが、映画に仕込んであるんですよね(笑)


 余談というか、私の思いこみですが、この映画を見て思ったことなんですけど、…田舎の学校を舞台とした学園ドラマ映画…主題歌はアンデス民謡調のフォークソング…

 武田鉄矢さんが主演した映画「思えば遠くへ来たもんだ」(1980年)に何か似てる!と。

 「思えば~」では、武田さんは東北の高校の先生役でしたし、主題歌はアンデス民謡風なアレンジの海援隊「思えば遠くへ来たもんだ」でした。

 しかも、この海援隊「思えば遠くへ来たもんだ」も、ふきのとうの山本康世さんの作曲なんですよね~偶然なのか?狙ってたのか?(笑)