「髪がすべて抜けた」 子供の髪の毛を染める親、増加中…皮膚トラブルやショック症状に注意! | 利根川清流川のり「桑屋」オフィシャルブログ

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・子供の髪の毛を染める親が増えている。

 東京都生活安全課が昨年10月、12歳以下の子供を持つ親を対象に実施したアンケート調査に
 よると、子供の髪の毛を染めた経験がある親は4・1%で、初めて染めた年齢は4、5歳をピークに
 未就学児が63%を占める。
 動機は「おしゃれのため」が70%でトップ、「子供にせがまれて」の15%が続く。「自分の毛染め剤が
 残ったから」という回答もあり、深く考えずに子供の毛髪を染めている現状が垣間見える。

 染めるには、「染毛料(化粧品)」で一時的に色を変えるか、色持ちが続く「染毛剤(医薬部外品)」を
 使うかの、2種類の方法がある。頭皮のトラブルは主に後者の染毛剤が引き起こすが、都の調査
 では染めた経験のある子供の8割以上が染毛剤を使用していた。
 染毛剤は、脱色剤と酸化染毛剤に分けられる。生活安全課によると、脱色剤に含まれる過酸化
 水素は皮膚や目に刺激が強く、酸化染毛剤に入っているパラフェニレンジアミンはぜんそくや腎臓
 障害、アナフィラキシー(急性アレルギー反応)を発生させる可能性もあるという。

 いずれも初回は問題なくても、繰り返し使うことでかぶれなどのアレルギー症状が出ることがあり、
 症状が出れば以降はずっとアレルギー体質が続く恐れがある。

 「大人になってから染めれば大丈夫だったかもしれないのに」
 都皮膚科医会会長の岡村理栄子さん。子供は皮膚が弱く、免疫機能が完成されていないため、
 大人よりも肌のトラブルが起きる危険性が高いという。

 「毛染めは化学物質を使うため、正しい知識が必要。でも親が染めれば、子供も安易に自分で
 染め続けることになる」。かぶれて頭皮から浸透液が出たり、良く振らずに脱色剤を使って皮膚に
 けがをしたりと、岡村さんのもとを訪れる子供たちは後を絶たない。
 また、国民生活センターにも「ブリーチを使ったら髪がすべて抜け、医者から『今後生えて
 こないかもしれない』といわれた」(男子高校生)、「カラーリング剤を使って腎臓を悪くした」
 (小学男児)などの被害相談が寄せられている。
 問題の多い子供の染毛だが、即効性のある対策は難しいのが現状だ。