すっかり秋ですね。
ミュージカル『テニスの王子様』全国大会 青学vs氷帝公演、全73公演。
全員が大きな怪我なく、無事に終了しました。
全国各地で熱い、暖かい応援をして下さった皆さん、本当に本当に。
ありがとうございました!
今、出てくるのは、ただただ感謝の気持ちです。
73公演を突っ走って来れたのも、
大好きなキャスト、支えて下さったスタッフの皆さん、
そして応援して下さった皆さんの声援があってこそです。
ありがとうございました。
ちょっと、いや、かなり長々と、思う事を素直に、思うままに書こうと思います。(書き終わってから、見返しましたが、卒業論文並に長いです。笑)
言葉の足らない部分や、まとまりない部分もあるかとは思いますが、どうか暖かい心で、最後まで読んで頂けると幸いです。
氷帝のオーディションが決まって、2年半以上の歳月が経ちました。
長かったような、早かったような。
実感が湧かないと言えば嘘になりますが、毎日公演をしていた日々が当たり前で、毎日氷帝の仲間と顔を合わせていたのが当たり前だったので、終わった“今”と向き合うのが怖いんですかね。ボケーっとします。
当たり前が急になくなると、現実逃避したくなるんですかね。
何も思い出せないんですよ。
この氷帝9人との想い出が沢山あり過ぎて。分かるかな。白。真っ白。
夢だったのかなーなんて。
今日から君たちが氷帝学園です。
初めて顔を合わせたその日。
そっから、ずっとこの9人でした。
いつ、どんな時もこの9人でした。
うんざりするくらいこの9人で一緒にいたから、だから、信じたくないのかな。
関東大会、ドリライ、六角戦、運動会、ドリライ、全国大会。
駆け抜けたね。ずっとがむしゃらに9人で走ってた。一人でいる時も、別の現場にいる時も、頭の片隅にはずっと氷帝の事、ずっと宍戸の事でした。
青春したなーって、一言で片付けたらそれで終わりなんですけど、それじゃ惜しい。かけがえのない大切な仲間、兄弟のようなメンバーに巡り合わせてくれた事に感謝したいです。
今夏の全国大会を振り返りますね。
73公演、長い公演期間だったので、色々とトライすることが出来ました。課題を見つけては、修正する、けどまた新しい発見があって、それの繰り返し。73回を無駄には出来ないと鼻から思っていたし、無駄にしたつもりもありません。
稽古の最初から自分の中に確固たるものがありました。
前々から言ってた、勝ちに拘る。ということ。この気持ちは、この気持ちだけは、飽き性で三日坊主な自分に鞭を打って、初志貫徹していました。
原作はもちろんありきですが、『ミュージカル』だからこその『テニスの王子様』があるとぼくは思っています。
だから、原作とは表現の仕方が違っているとこもあったと思います。
変えたのは自分なので、それで違和感を感じた方がいらっしゃったら、それはぼくの力不足です。
ぼくが思うに、正直なところ、原作通りに演じるのは誰でも出来ると思うんです。
いや、原作通りに演じるなら、ぼくが宍戸じゃなくてもいいと思うんです。
あくまで、「生モノ」のミュージカル。そこに面白さがあると思ったから、ぼくなりの拘りがありました。
もちろん、原作を忠実に表現するのも役者の仕事ではありますが、それだけじゃ役者として進化できないと思っていて。
台詞一つ一つに意味があるし、それを、どう感じて、ぼくが表現するかで、その場の空気が変わる。
ちゃんと意味があって変化を付けている、ということだけ、一つ断りを入れさせて下さい。
ぼくはただ、桑野晃輔にしか演じられない宍戸亮を認めさせたかった。
桑野晃輔にしか出来ない宍戸亮を受け入れて欲しかった。
なにより、この9人で居る時は、桑野晃輔の宍戸亮で居たかった。
勝ちに拘る、と言ったのは、生モノの臨場感溢れる、どっちが勝つのか分からないような試合を肌で感じて欲しかったからだし、宍戸亮に甘えてた自分に勝ちたかったからなのかもしれません。
攻めました。攻め続けました。
ぼくが宍戸で良かったのかと、悩む時もぶっちゃけかなりありました。
でも、挫けずに走ってこれたのは、やっぱり、側に支えてくれる仲間が居てくれたからやし、大切な大切な迅の演る長太郎が居てくれたからやし、宍戸亮という一人の男が、そう教えてくれたからだと思います。
つねくんが跡部じゃなかったら
卓也が忍足じゃなかったら
じゅんが岳人じゃなかったら
燈がジローじゃなかったら
顕人が滝じゃなかったら
ヒロが樺地じゃなかったら
迅が長太郎じゃなかったら
イセダイが日吉じゃなかったら
ぼくの宍戸亮はいません。
本当に皆には感謝してます。
ありがとう。
相方の迅には最初の稽古で、ナンバーワンダブルスになろう。と伝えました。
今までは、おれが長太郎を引っ張らねーと。と思っていました。ですが、今回は一緒に肩を並べて闘おうと二人で誓って。
自分達にプレッシャーを与え続けてきたんですが、その中でも迅の成長は著しかった。
長太郎のネオスカッドサーブ打ち返せるもんなら、打ち返してみろ!と思ってましたからね(笑)
背中を預けられる信頼関係でいられたことが嬉しくって。幸せで。
ぼくが彼に何かを伝えてあげれたかは分からないけど、迅から貰うモノのが多かった気がします。
苦しい時も、迅がいてくれたから前を向いて二人で壁を乗り越えられたのかなと思います。
宍戸の後ろに長太郎がいることをって多いじゃないですか。何故だか分かりませんが、長太郎の表情が見えてくるし、長太郎の気持ちが伝わってくるんです。それは今でも何故だか分かりません。
ぼくにとって彼は立派な役者さんであり、唯一無二のダブルスパートナーであり、可愛い可愛い弟です。
迅、ありがとね。
これからも宜しく。
あと、タオルいつもありがとう(笑)
落ち着いたら氷帝D1慰安旅行しよ。
青学黄金ペアのいっけーくんと、まりお二人にも感謝を。
日に日に強さを増してくるのがぼくらを焦らせ、気持ちを駆り立ててくれました。二人と対戦できて良かったです。ありがとう。
そして、感謝しなきゃいけない男がもう一人いますね。
宍戸亮。
なんちゅう巡り合わせなんですかね。
あなたからは計り知れない程のパワーと、気持ちの強さを教えて貰いました。
関東大会で鎌苅さん、ドリライで村井さん、全国大会で楠田さんが観に来てくれて。
誕生日に大千秋楽迎えて。
大好きなチーズサンドを長太郎の迅が作ってきてくれて。
マチネ公演では、氷帝幼馴染の岳人のじゅん、ジローの燈に祝ってもらえて。
公演終了後には、誕生日を大好きな氷帝メンバーに部室でサプライズで祝ってもらえて。おまけに、2年前に皆でサインを書いた氷帝フラッグを預かってくれと、部長のつねくんから受け継いでもらえて。
応援してくれる皆さんがいて。
周りから愛される人間なんやなって。それはきっとあなたが誰よりも氷帝を愛していてくれたからでしょう。
ぼくは宍戸くんには勝てません。
だって身体も心も持たないんだもん。自分の知らないアザ出来るし、変なとこ痛いし。
ほんまにとことん強い男なんやなって。かっこいいよ、ほんと。
沢山のお前の力強い言葉が、最後の最後までぼくの心を支えてくれました。出逢えて、そして一緒にここまで走れて良かったよ。くそ楽しかった。改めて、誕生日おめでとう。そして今まで、ありがとう。
凱旋公演になって、部屋がめちゃくちゃ散らかってる。
ふと、気付きました。
まだ片付けない。片付けたらほんとに終わってしまいそうで。
こうも終わってなよなよしてたら、宍戸に『激ダサだな。こんなとこで満足してたら、テメェは上には行けねーぞ!』なんて言われそうですね。
でも、もう少しだけ甘えさせて。ね。
ぼくらの熱い夏は一旦ここで終わりましたが、ミュージカル『テニスの王子様』はまだまだ続きます。
青学の皆。
俺たち氷帝は強い。
そのおれらに勝った事を自信に変えて、次の準決勝も挑んで下さい!
ずっと応援してます!
皆さんも今後とも、ミュージカル『テニスの王子様』の応援を宜しくお願いします。
そして、ぼくもいつか、皆さんに恩返しが出来るように、役者としても、人間としても成長します。
大きな一つのステップだからね。
本当の勝負はこっから。
いつか高みで氷帝の兄弟達と再会出来るように、日々、顔晴ります。
今後とも、桑野晃輔の応援を宜しくお願いします。
さんざん伝説を作ると言って、ぼくら9人が何かを残せたかは分かりません。
でも、ぼくらにとっては一生忘れる事のない時間で、一瞬一瞬が宝物になりました。少しでもいい、皆さんの心のアルバムに残る氷帝9人であったなら、ぼくは幸せです。
サヨナラは、ぼくら氷帝には似合いません。
素敵な幸せな2年半を、ありがとうございました。
またな、宍戸亮。愛してるぜ。
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