基礎断熱で、床下を温める仕組みになっていない家は、床断熱の家と比べて床が冷たいはず。

しかしパナソニックホームズに聞いた時は「そんなことは無い、同じである」と言われた。

これは理屈に合わないことだと思う。もしパナソニックホームズの言う通りだとしたら断熱材というものの意味が無いではないか。

しかし彼らは実験をしてそれを確かめたのだと言う。

ある意味においては、彼らの言っていることは一理ある。
基礎断熱だろうが、床暖熱だろうが、冬季に暖房した室内で、床の温度は変わらない可能性はある。表面上は暖房で温められて同じ温度かもしれない。

しかしそれは同じ快適性・温かさは意味しない。
基礎断熱の場合はそうは言っても室内よりは冷たい(外よりは暖かいかもしれないが)床下に耐えず冷やされ続けているのだ。ずっと床に裸足を置いていると、基礎断熱の床はグングンと足裏の体温を奪っていくだろう。翻って床断熱の床は緩やかに足裏の熱を奪うに過ぎず冷たさは感じにくい。

理論ではそのように私は説明はできる。しかしその床断熱の床がどれくらい「ゆるやか」に熱を奪うのかは私は体験したことがないので何も言えない。

そこで実験を行うことにした。

まず用意するのはそこら辺の工事現場で大工さんから貰ってきた断熱材の切れ端。熱伝導率0.028W/mK厚み60mm。これ単品の熱還流率は0.47と、最高級の窓(LIXILのレガリス)よりも断熱性がある。

これに我が家の建築時余っていた床材を上に乗せる。
断熱材は粉がこぼれないようにビニール袋に入れた。
また、断熱材と床材の間に空気が入らないように白いテープで隙間を埋めた。


これで簡易的な床断熱パネルの完成。

これを床に置いた時の床下に対する断熱性は下記の通りで計算すると、合計の熱抵抗が3.5㎡K/Wだから、熱還流率が0.286W/㎡Kとなる。外気に対してはUa値の計算に基づけば0.7掛となるので、熱還流率は0.2W/㎡Kとなる。いわば、まあ悪くない断熱レベルの床断熱の簡易モデルができあがったわけです。

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居室
0.190W/mK 0.012mm床材(カバザクラ)
0.028W/mK 0.060mm断熱材
0.190W/mK 0.012mm床材(カバザクラ)
0.160W/mK 0.024mm合板
床下空間
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この高性能グラスウール100mm以上の断熱性のある床パネルと、今我が家の床とを踏み比べて見る。

我が家の床からその床パネルに乗る。その瞬間から体感できる。

床暖熱は床が暖かい
基礎断熱は床が冷たい

床暖熱は暖かいと言うよりも、冷えが直ぐに収まる。足裏に床がすぐ温められるイメージ。

基礎断熱はいつまでも足裏の熱が床に吸い取られ続ける、床から絶えず冷たさを感じるイメージ。

これは動かしがたい真実である。想定と同じであり、床断熱の温かさは充分であるという感想です。

となれば、、、
床を暖めたいという理由で床下エアコンをするのは無駄で、床断熱を追加した方が安いし十分暖かくなるのでは!?

たたし、床下エアコンで全館空調という効果もあるのでその点は別途考慮する必要があるが、、、。