先日、友人宅のシーズーちゃん🐶が肛門嚢炎になり、手術をすると聞きました。
手術までの6日間で少しでも消炎させたくて氣を当てさせて頂きました。
シーズーちゃんはトリミングで定期的に肛門腺を絞っているのに、肛門嚢炎に成りやすい犬種だそうです😥
手術前には排膿して患部はカサブタ状態でしたが、排膿しても繰り返し炎症するらしく、肛門嚢摘出術を行いました。
肛門嚢炎
胆嚢粘液嚢腫
以下、あいむ動物病院(西船橋)病院長 井田 龍 様 の解説がとてもわかり易かったので引用させていただきます🙏
胆汁は「古くなって壊された赤血球」や「不要なコレステロール」等のゴミが肝臓で代謝されてリサイクルされた「脂肪の消化に欠かせない消化液」です。胆汁は肝臓から常に分泌され続け、胆管を通って胆嚢に一時的に貯蔵されます。胆嚢は胃の中に食事が入ってくると収縮して溜まった胆汁を総胆管を通じて十二指腸に送り込みます。肝臓と胆管、胆嚢、小腸の位置関係を下図に示します。右下が胆嚢の模式図です。
つまり、胆嚢(右下図、青矢印)とは消化液としての胆汁を効率よく十二指腸に送り込む「ポンプの役割」を果たしている臓器です。
この病気の主原因となるムチンとは糖タンパクと呼ばれる蛋白質の一種で、あらゆる粘膜から分泌される粘液の主成分で「潤滑剤」のような性質を持つ物質です。ムチンを含む粘液は粘膜を乾燥や摩擦から守り、病原体の感染を防ぐなど、粘膜の機能を維持する上で重要な役割を持っています。
その結果として胆嚢炎、閉塞性黄疸、胆道の壊死や胆嚢破裂などの深刻な状態を引き起こします。このうち胆嚢破裂による胆汁性腹膜炎は胆嚢粘液嚢腫が引き起こす最も緊急性が高く大きな問題のひとつです。
この粘液の塊の中には胆汁が固体に変化した胆石や濃縮・変質して泥状になった胆泥などの胆汁由来の不純物が含まれることが多いため、こうした胆石や胆泥などの胆嚢粘膜への刺激によって「粘性物質」の産生が刺激されると考えられていますが、現在のところ胆嚢粘液嚢腫の明らかな原因は不明です。
胆嚢粘液嚢腫を起こしやすい基礎疾患としては高コレステロール・高中性脂肪血症など高脂血症を生じる脂質代謝の異常、甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症が挙げられます。
胆嚢粘液嚢腫の症状は無症状である期間も長く、さらに最悪は突然死に見えるようなものに至るまでその重症度は様々です。
一般的には食欲不振、下痢、嘔吐、沈鬱、腹部痛など他の疾患との区別のはっきりしない症状が繰り返すようにみられます。胆道閉塞などがある場合には黄疸がみられることもあり、その他に強い腹部痛や腹水などによる腹部の膨らみなどがみられた場合には胆嚢破裂や腹膜炎などの緊急状態を考えなければなりません。
超音波画像の上で胆嚢粘液嚢腫のみで症状を欠く場合には、食事を「低脂肪食」に変更して、利胆薬、抗菌薬、強肝薬などを用いた内科的治療を行います。
また、基礎疾患として脂質代謝異常や甲状腺機能低下症もしくは副腎皮質機能亢進症などの内分泌疾患があればその治療を実施いたします。