男の流儀~人生の達人~-ファイル0992.jpg


吉本興業の子会社

『よしもとRアンドC』

の社長であり、吉本興業副社長の橋爪健康は切れる人物である。
大崎洋も切れ者で、あの口の悪い島田紳助やダウンタウンも大崎を信頼し、尊敬している。

橋爪は大崎の戦略をさらに進化させた。

『コンテンツを持たない企業に未来はない』

現在、音楽出版には『原盤権』というものがある。

原盤権を持たないレコード会社はただCD、DVDをプレスし、売っているだけだ。

橋爪は吉本でコンテンツを作ろうと考えた。

それにはスタジオがいる。

渋谷に『よしもと∞ホール』を作ったのは6年前だ。

お手本となったのは
『baseよしもと』である。

baseの客席とステージの一体感をさらに強調したこの劇場は、客席をすり鉢のように配置した。
すり鉢の底にステージを設け、客席がグルリと囲む。

ステージの芸人は頭の先から体の側面まで視線を浴びる。

客席との一体感といえば、これほど密接した劇場も他にない。

しかし、入場料は無料である。
300に満たない劇場で1000円、2000円貰っても微々たるもの…

他で儲ける。

この劇場は中継設備を設けた。

ライブの模様はネット配信される。

橋爪は配信料で儲ける。
さらにブログ会社を設立し、芸人すべてにブログをやらせる。
携帯サイトに付随する広告料で儲けるのである。

したがって席数は230席だが、ネット契約者で席数は無限大に広がる。

よって∞ホールと名をつけたのである。

さらに吉本は永年の実績からスポンサーを引っ張ってくるのが上手い。

この劇場はオロナミンCの大塚製薬をスポンサーにつけた。

観客にはオロナミンCがサンプリングされる。

さらにDVDを販売し、利益を得る。

才能のある芸人には
映画のメガホンを撮らせ、出演者も吉本で固める。

『原盤権』を持つのが橋爪の狙いである。

しかし、映像は良いが、音楽出版が弱い。
RアンドCは小室哲也を吉本に所属させたが、小室自身のミスで自滅する。

次なる橋爪の狙いがAKB48であったのはいうまでもない。