2009年の流行色は『黒』だった。

景気が悪くなると決まって黒が流行る。
日本はもう10年以上不景気だから、ずーっと黒が流行っている。

流行色ってどうやって決まるんだろう!
ミラノに『国際流行色委員会』というのがあって、そこで決められる。
そして全アパレルメーカーとデザイナーに通達がなされる。
『再来年の春夏は緑色になりました。
この色で服を作りなさい』
という風に…
どうしてそんなことをするのか?
流行色をハズして共倒れを防ぐためだ。

もっともこれは都市伝説となりつつある。

世の流行はえてして、この決定を覆すからだ。

未曽有の大不況はアパレルメーカーに大打撃を与えた。
各メーカーは倉庫に5~6年分の在庫をかかえ、その始末に頭をかかえる。

黒は流行に関係のない色。

白と並んで、カラーとは呼びにくいこの色は定番として常に世にある。
冬は吸熱色として実用的だし、冠婚葬祭にはこの色しか向かない。

服が売りにくい時はメーカーは黒い服ばかり作る。
よって不景気になると黒が流行る。

京都人の好きな『雅』という字は鳥のカラスからきている。
雅は音読みで『ガ』
ガーガーはカラスの鳴き声だ。
『ミヤマガラス』という名のカラスが語源ともいう。
いずれにせよカラスだから真っ黒だ。
平安の昔より、黒はもっとも高貴な色。
みやびな色とされてきた。
不気味なカラスはもっともおしゃれな鳥ということになる。

黒以外の色が早く流行るよう切なる願いである。