2012.6


はじめて受けたヒプノセラピーは、仙台のひとみさんのサロンだった。


それまでもヒプノセラピーにすごく興味はあったものの、

自分にとっては敷居が高いものだと思っていた。

いつかできたらいいだろなあ、という感じだった。


でも、ど~~~~しても死にたいほど辛いのが治らず、

モウこれは前世からの因縁なのよきっと!

でなけりゃ~こんな理不尽考えられないじゃない!

原因となってる因縁を見て、自分で納得したい!

と、当時は何とか突破口を見つけたくて必死で、

ヒプノセラピーなら何とかなるんじゃないかと、

ワラにもすがる思いで、ネットで信頼できそうな方を探し、

思い切って申し込んでみた。


ついでに勢いあまって、煮詰まってる様子だった次女も

本人の許可なく一緒に申し込み。

行きのバスに乗せてから、ヒプノに行くと説明。

道中ワイス博士の動画などを見せ説得。

次女も「じゃあやってみる」という事に。


ひとみさんは、清潔なしっかりした美人さん。

お会いして、あ、間違いなかったなあ、と感じた。


順番に受ける事になり、最初に次女。

次に私。


始めてという事もあり、不安もいっぱいあったが、

事前説明を超しっかりしてくれて、信頼できた。


次女は、見えるタイプだった。

しかし、けっこうハードな人生だったみたいで、

終わった後は汗びっしょりに。

疲労感も相当だったようだ。


今ならわかるけど、ヒプノは本人の参加意識が非常に大事なので、

訳もわからず受けるというのはやはりあまりよろしくはないのですね。

自分で自分を見つめようという気がなければ、

そりゃヒプノを受けても気付きは浅いのでしょう。

反省しております。

まあきっと、次女も潜在意識には何らかの変化があったのだと思ってます。



そして、私の番。


初めは真っ暗で、こりゃ何にも見えないかな~と思っていたが、

だんだんと景色が見えてきた。


ぶどうの葉っぱみたいのが・・・?

あっ!ぶどう畑みたい。


見渡す限りのぶどう畑。

遠くには山々が見える。

そして黄金色のお日さまの光。

美しい。

なんて美しいんだろう。


今、どんな気持ちですか?

「感謝しています」


何に感謝しているの?

「自然に」


本当に、風景が美しくて美しくて、有難くって、おのずと頭が下がるのです。

実際の体は横になって寝てるんだけどね。

しょっぱなに見えた光景には、とにかく感謝の気持ち以外出てこなかった。


誘導で自分自身に意識を向けていく。

ひとみさんに質問された事を、私自身が自問自答すると

その答えが勝手に口から出てくるような不思議な感じ。


私は女性。

多分ヨーロッパで、気候が温暖な地方に住んでいたようだ。

海はない。

山あいの村という感じ。

なだらかで、自宅からのロケーションはひらけている。

眼下にブドウ畑が広がっており、ぶどうの栽培とワインを造る仕事をしていたらしい。

ワイン農家って感じかな?

近隣の人もみんな仲が良く、

毎日働くのが楽しかったようだ。


ビジョンは全体にぼんやりとしか見えなかった。

動物(牛、鶏など)を飼っていて、そこに意識をむけると、とても楽しい気持ちになった。


何をしていますか?

「働いています。

 まわりの人も作業をしているみたい。

 よくは見えないけど。」


何度か時間をすすめて、何をしているか聞いても、常に

「働いています。」

と言っていた・・・


どんな気持ちか聞かれると、これも常に

「楽しい。」

と言っていた・・・


どんなに悲惨な前世が出てくるかと思ってたので、

かなり意外だった。


印象深い人として出てきたのは、男性のようだった。

馬に乗っており、その人だけは身分が高いようだ。

とても賢そうな人。

イケメンなイメージ。

好意をもっていた人なのかなあ?

関係性はよくわからなかった。


人生の最後は窓辺にある清潔なベッドに静かに寝ており、近くに猫がいた。

年をとって動けなくなって、老衰のように亡くなったみたい。

痛いとか苦しいとかは全くなかった。

家族が悲しんでるっぽいのを見て、別に悲しまなくていいんだよ~、と思っていた。


毎日一生懸命に楽しく働いていて、

ひもじい思いをしたり、生活に困ったり、大きな病気をしたりといった事は全くなかったようだ。

ほんとに意外だった。


死んでから気付いた事は

「知らなかった。

 もっと情報がほしかった。

 自分は毎日一生懸命働いて幸せに生き、

 それが当たり前の事だと思ってたけど、

 死んで、広い視野になって見てみると、

 そういう風に生きられない魂も沢山あると気付いた。

 でも自分がこんなに幸せに生きる事ができたのだから、

 みんなこういう風に生きられるはず!

 そういう人生を身を持って体験させてもらったのだ。」

という事。


また、前世の自分からのメッセージはけっこうはっきりしていた

「いつも笑っているといいよ。

 自分が幸せじゃないと、人を幸せにできないでしょう?

 全ての人が心からの幸せを感じられるようになってほしいという

 その気持ちを忘れないでね。

 本当にかなえたい望みだよ。」

というものだった。


その時に見えたお顔が、本当~~に優しそうな、

まさに自分の理想の女性。

私?・・じゃないでしょコレ、と思った。


その伝わってくる感じがまた不思議で、

とにかく全てを肯定しているんだよね~。

「全肯定」なのがダイレクトに伝わってきた。


言葉では説明しにくいけど、

「ああ、こんな人に会ったの初めて。

ずっと逢いたかった理想の女性だ。」

と思った。

とてもとても感動的でした。


でもその時は正直、

「笑えないからヒプノを受けにきたのに、

 じゃあどうやって笑ってればいいのか、それを教えてよ~!」

とも感じた。


深い感動も本当。

自分の中の辛さが解消してないのも本当。


理想と現実

高い波動と低い波動

精神と肉体

本音とたてまえ、


いろんなものがせめぎあって、

結構消化できなかったかも。


今思うと、負に寄りすぎてたから、

バランスを取るために

正のエネルギーのある前世を見たのかも知れないと思う。



帰り道、興奮冷めやらぬ次女と、お互いのセッションを熱く語り合った。


私の始めてのヒプノ体験でした。