アバウトにしか書けませんが、
今現在の夫の治療はうまくいかず悪化しており、
おそらくもうすぐ終了になるでしょう。
今の治療は本当にもう望みはないのか、
それを見極めているけど、
望みはほぼないんだろうな。
膵臓がん発覚から、いろいろ調べて、
最初はまだ長く生きるための可能性を信じていた。
術後、再発せず完治する道。
完治しなくても、再発転移まで数年でも寛解を得る道。
再発転移しても、それがオリゴ転移なら、抗がん剤で叩いてコンバージョンして数年の寛解を得る道。
3種類しかない抗がん剤のひとつひとつが、一年以上、願わくば数年耐性つかずに使用できる道。
なんとかして、10%しかない5年生存率を超えたい。
でも現実は、ひとつひとつ、可能性がなくなっていく。
手術後すぐの再発、一次治療が半年で終了、肝臓と肺の転移など。
あれだけの副作用に耐えて小さくした転移は、恐ろしく早いスピードで増幅し、盛り返して悪化していく。
この8月で、膵臓がん発覚から一年経った。
この悪魔のようながん細胞に対しては、2年すら超えられるのかと、恐怖で支配されてる。
子供たちにはパパの病気のことは話していて、通院のたびに「今日は治療だよ」って伝えているけど、まだ5歳と6歳の我が子たち。
パパの命が短いなんてまったく思っていない。
パパが大好きすぎて、大好きすぎて、いなくなっちゃったら、子供たちはどうなっちゃうんだろう。
私は悲しみを抱えながら家計も支えながら、子供たちの心のケアもできるのかな。
二十歳で出会って、ずっと一緒に生きてきた。
二つ上の夫。
私は長女症候群の兆候があるため、1人で背負いすぎて苦しい生き方をしているから、夫に頼ることで救われて生きてきた。
26歳で結婚してすぐ子供が欲しかったけど、私が原因で長年不妊治療をして、ようやく38歳で念願のパパとママになれた。
なのに、こんなに早く、夫がいなくなるかもしれない。
5年、10年と生きるつもりで始めた治療。
急激に終わりが見えてくるような感覚がするのは、私が長年消化器外科で終末期医療に携わってきたせいが大いにあると思う。
実務経験では、膵臓がんは本当に厳しいがんだった。
でも患者家族になって、必死な思いで探したブログの中には、5年生存率を超える人たちが確かに存在していた。
私たちも、そこに入りたい。
夫は今の治療をもう少し続ける決断に迷いがない。
今までは、夫の決断を頼もしいとさえ思い、疑ったことはなかった。
夫は自分を信じる力が強い人間で、全てを自分にとっての正解にして生きてきた。
でも病気のことについては、私は夫の決断も、自分の決断も、信じる自信がない。
それくらい、悪魔のようながん細胞。
飛び込まないと奇跡も起きない、と夫が言うけど、私はこの病気と向き合ってからもう神も仏も奇跡も信じられないんだよ。
ただただ、夫がいなくなる世界がくるのが怖い。
この世で最も私と娘と息子に必要な存在がいなくなる未来へ時間が進んでいくのがおそろしい。
寝る前には今日を終えたくないし、朝起きたら気力がわかなくて起き上がれない。
昨夜は小1の娘が、あることが原因で、寝る前に大泣きをした。
簡単に言えば、やりたい事があったけど、やらないといけないことを早くやらなかったから時間切れになり、寝る時間になったから明日にしようとなったんだけど、まだ小1なので幼くて、納得できず大癇癪。
でもここは自己責任を教えるために、「明日やろうね」を貫き通して、最終的には私の腕の中で嗚咽を漏らしながら寝落ちした。
その時に、嫌でも想像してしまった。
パパがいなくなった後の夜、私はこうして「パパに会いたい」と泣く娘と息子を抱いて、一緒に泣きながら眠るのだろうかと。
本当は、夫の言うように、「まだまだ絶望しない。そんな暇があるならできることを考える」というのが正解だと思う。
今の治療が奇跡的に効き始めるかもしれない。
効かなくて更に悪化したとしても、次の抗がん剤が中央値以上の長期間効いて、肝臓と肺の転移が瘢痕化し、念願のコンバージョンをして数年の寛解を得
られるかもしれない。
希望がないと、頑張れない。
がんと診断された時からグリーフケアは始まるんだと、後輩にも指導してきたけど、がん患者の家族となり、自分自身にはどうケアしたらいいのか全くわからない。
だから、ここに、これから私の素直な想いを書いていこうと思う。
誰にも吐き出せず、自分から出すことのできない想いの行き場ができるかもしれないから。
それと、マインドフルネスの本を買って、読まずにそのままになっているので、読み始めようと思う。
時々YouTubeの瞑想をやっているけど、過去や未来にとらわれずに、今を生きないともったいないよね。
夫も私も子供たちも不幸じゃない。
今幸せだ。
夫が私や子供たちのために一生懸命生きてくれているのだから。