寒中お見舞い申し上げます。

すっかりごぶさたしましたが
今年もどうぞよろしくお願いいたします。


年末年始は
こちらでゆっくり過ごす時間も見つからず、
お正月は実家でただまったりとしていました。

fuji2

天候の荒れた地域もあると聞きますが
実家地方は冷え込みつつも快晴で
年の初めに美しい富士も眺められて
清々しい気分になりました。



さて、今日も今日とて
マイペースな話題です ^^;


その昔、男性ヴォーカルを
よく聴いていた時期がありました。
南佳孝とか
大澤誉志幸とか 
角松敏生とか
安倍恭弘とか……

知ってる方もいないかもしれない
もう???な懐メロで
恐縮なんですけど ^^;
(ちなみに 角松敏生は別名義で
 WAになっておどろう を作った人です)


ふいに思い出して聴いてみたくなり
ネットで探し当てて、この人たちの曲を
あれこれ聴いてみたのですが。

十分に大人のシンガーだと思っていたけど
私がせっせと聴いていた頃
彼らはほぼ20代だったことに気づきました。

今の大野さんより何歳も年下だったんだ
と、ちょっとびっくり。
それで、その人たちと大野さんとを
聴き比べてみる気になって。

そうしたら、改めて
大野智って確かなヴォーカリストなんだな
と思ったんですよね。
個人的に
あんなに好きな声はほかにないので
客観的な話とは言えないかもしれないけれど。


ヴィブラート、フェイク、シャウト、ファルセット
どれも高い技術を感じるし

深く響く低音は
包み込むように優しかったり
ひどくセクシーに響いてみたり。

それから 
突き抜けるような硬質の高音に
私はいつも 
ちょっと青さを感じていて
それは私がはるかに年上だからだと
決めつけていたのだけど

聴き比べてみたら、
それが彼の声の 色 なんだな
と感じました。

あの青さが
どこか切なく
何かを懐かしむ気にさせるのかな。

ミラクルサマーの ♪どこまでも君と とか
できるだけ や 遠くまで の フェイクとか

きゅっとなる。


そもそも
技術とか 上手下手とか 以前に
あの声には
すっと入り込んできて
奥からこちらを震わせるような
不思議な響きがあるように
感じています。

倍音がたっぷり含まれている
ということなのか、
輪郭は端正で
でも、ふくよかで豊かな響きもあり。

聴いても聴いても
またさらに聴きたくなる
私には そういう声です。




ということで ひとり
大野智の声再認識の旅に
出ていたのでした。






ところで。

昔馴染みの古い曲を聴いても
自分にはちっとも古くなくて、
自分がその時に帰っていくだけなんですね。
邪魔な体も日常も脱ぎ捨てて
その時の「気持ち」に一足飛びに。
そのことも改めて思って
ちょっと郷愁に浸ったりもして。




時おり、
大野智という季節を過ぎてしまったら
自分はどうしているだろう
と思うことがあるのだけど。


あの歌声を聴いたら
きっと
また、この季節に戻ってくる
あの声がまた自分に
寄り添ってくれる

と そんな風に思いました。


おともだちが先日
まさに同じ実感を書かれていて
そのシンクロに驚いたのですが。


年のせいかな
先のことが そんなふうに
見えてしまう気がしたのは。
それは 嬉しいことなのか
哀しいことなのか 
わからないですけど……




いずれにしても
通り過ぎた季節は
自分の中に降り積もって
残っているのでしょうね、ずっと。


こんな季節を持てたことは
だから やっぱり
とても幸せなことなんだと思います。