僕の周圍には常に喧騒と
一方通行の標識が在つて
足裏の重みだけで踏板を
進めてゐるに過ぎないが
其れで救はれてゐるのも
確かなことだと自認する

酒の誘惑には常に降參で
夜毎泥醉の幻覺に溺れて
月捲り剥ぐほどに大切な
何かしらさへ忘れていく
其れが報われないことも
確かなことだと自認する





inspired by「メルヘンティータイム