荒い呼吸が冷たい壁に
反響して廣がっていく

水を彈く旋律が加はり
紅い唇から甘く溢れる
歌聲が白い肌を撫でる

指揮する指先は次第に
速度を速め極致へ誘ひ

軈て最終樂章は夜想曲
朦朧と夢から戻る猫は
再びの眠りへ、靜かに





inspired by「夢の中の女