その363(25/12/26)
今日の朝は寒かった。7時の気温、2度だった。堪らず、出る前までに車内を暖めておこうと、エンジンを掛けておいた やっと明日はアイドルライブだ。このために、月曜日からずっとウォーキング、頑張ってきた。ただ一つ憂鬱なのは、嫁のお袋さん家族との京都での新年会だ。嫁の足のこともあって、車で行くしかない。この歳で、20万キロ走ったハスラーで京都とは、正に、とほほ気分だ。高速代と燃料代みてくれるかどうかはお袋さんの胸先三寸だ。こちらから言い出すことは出来ない。 ほんと、余計なこと考え出す。例え宿がタダでも行きたくない。平穏な正月を過ごして、年が開けたら2026年最初のアイドルライブに勤しもうと期待していたのに。水を差されてしまった。 お袋さん、もう歳だから、インフルにでも掛かってくれないかな。ほんと、迷惑この上ない。まぁ、嫁が歩けないからと断ってくれれば一件落着なのだが、意固地に、這ってでも行くと言い張って聞かない。一度は、妹とまゆみに任せて、一人で行って来いと突き放したものの、そういう訳にはいかないと考え直して、車で行くことにした。嫁に何かあったら、家族の不幸になってしまうから。 普通に歩けたときは邪険にしていたあいちゃんのこと、今では、『あいちゃんから連絡ないかな』と心待ちにしている。変われば変わるものだ。でも実際、車で、あいちゃんの行きたいところまで送るたけなのだが、その僅かな時間が俺ら夫婦の心の癒しになる。 昨日はウインドブレーカーを着てウォーキングに出たが、俺、何を思ったか、今日は半袖シャツ一枚で歩き出してしまった。厚着をすると邪魔だし、ウォーキング中、身体が火照ると考えたが、これ、めっちゃ誤算だった。ここまで北風ご強いとは予想しなかった。 手、悴んで、義足に被せた二枚目の袋、外すのに苦労してしまった。 と、15時32分、スマホが鳴った。おっと、あいちゃんだ。今日もたくまんちに送ってかぁと俺はにやっと笑う。「おうあいちゃん」 「猫G今どこぉ?」「おう家じゃ。ほんとあいちゃんタイミングええのぉ。今ウォーキングから帰って来たばっかりじゃ」「直ぐ行くぅ」とあいちゃん。 俺は勝手口の戸を開けて、「あいちゃんか来るぞ」と、あいちゃん大好きの嫁に伝える。 あいちゃんを送る前に用を足しておこうと枇杷の木の横に小便を飛ばしていたら、足音。「ヤバい!あいちゃんか」と右手を見ると、やはりあいちゃんだった。俺は愚息を引っ込める。 あいちゃんを迎えたあと、俺は、竹林の方からトイレを確かめたついでに、残りの用を足してしまった。「どこまでか?」「吉田ぁ」「おう、彼氏んちやな」「俺、土日はおらんけんな。今年最後のアイドルライブや」 ファミマの交差点を左折して高速高架沿いに上がって行く。 あいちゃん、「あいかねぇ、昨日小倉(市街地)でみんなとクリスマスパーティーやって朝帰って来たあ」「みんなってたくまとなきさもおったんか?」「うん。それとこあ」「こあって慶成の子やな」「うん。でも猫G記憶力凄くない?」「そうじゃねぇと物書き出来んわ」 あいちゃん、ほんと、嬉しそうに、「こあねぇ、彼氏が出来たんだよ。その彼氏もパーティーに呼んだんやけど、初彼氏なんだよぉ」と声が弾んでいる。「どんな男子か?」「それがねぇ、たくまの後輩なん」「おうならみんな知り合いやねぇか。ワイワイとたのしかったやろうな。ばってなんでなぎさは彼氏作らんのかいな?俺が見たいところ作ろうって思たら直ぐ出来る気がするんやけどな」「作る気ないみたい」とあいちゃん。「彼氏出来たらいろいろと制約されて忙しいんかいな」 しれっと、「まぁなぎさはあいかほどかわいくなきしね」あいちゃん。 俺は惚けて、「おっとあいちゃん何か言うたか?」 あいちゃんが反応する前に、「おっとあいちゃん、いつ文化祭のバンドの動画見せてくれるんや?」「うん、こあが撮った動画送ってくれるようになっとんやけど」 車は徳力ー門司線のセブンイレブンの交差点を左折して上り車線を行く。「おっとここやったな」と、俺は昔福銀があった交差点を右折して、直ぐ左折。「ならなたくまによろしゅう言うとってくれや」「猫G、ありがとう」とあいちゃん。