▽エジソンに呑まれた本当の発明者
発光ダイオードを利用したLED照明や蛍光灯が普及す
る以前、電灯といえば白熱電球が一般的であった。
現在でも屋台などの照明で目にすることがある。
この白熱電球の発明者をアメリカの発明王トーマス・エ
ジソンとする見方が常識化しているが、これはウソ。
本当の発明者はイギリスのジョセフ・スワンである。
19世紀後半、白熱電球の発明は何人かによって行われ
ていたが、低い電力で安定して発光させ続ける点が課題
であった。
そうした中、スワンが木綿糸を使って条件に合ったフィ
ラメントを開発し、更にフィラメントを包み込む電球の
改良にも成功する。
これにより発熱電球が灯る時間は飛躍的に延びた。
1878年、スワンは自身の発明の成果を世に発表し発
熱電球実用化の土台が築かれたのである。
▽一方、エジソンは
エジソンが電球開発に参入したのは、1877年のこと
で、カナダから炭素フィラメントに関する特許を購入し
た上で、開発に着手した。
1879年10月には炭化させた紙をフィラメントとし
た電球を開発し、1880年には、日本の竹をフィラメ
ントに使った電球の発明に成功。
この電球は1200時間も灯り続けた。
▽協力し合うのが得
スワン、エジソンとも電灯会社を設立していたことから
電球発明の特許をめぐり何度か法廷闘争を繰り返した。
しかし、協力し合うのが得と判断し、1883年にはエ
ジソン・スワン電灯会社を設立。
エジソンの特許が失効する1893年まで、同社が電球
製造を独占した。
エジソンが電球発明者として認識されたのは、エジソン
の宣伝上手によるもので、電球発明者はあくまでスワン
である。
途中から電話の開発に参入し、後に発明者としての名声
まで得るのは、エジソンの才覚によるものである。