▶『強者の流儀』レビュー3・朝倉海と堀口恭司の対戦はこう準備した | ぐーすけとりきのブログ

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▽弟の危機


2019年8月の「RIZIN・18」で弟の海とRI
ZINバンタム級・Bellatorバンタム級二冠王者の堀口
恭司選手の対戦が組まれました。


これは弟の危機でした。キャリアが違いすぎる上に日本
とアメリカの二団体での現役王者ですから、相手として
はこれ以上の人がいません。


しかし、弟はRIZINではまだ3戦しかしていなかっ
たし、さすがに早すぎる対戦であることは明らかでした。


▽堀口選手の弱点や癖を全部洗い出す


そこから僕は堀口選手の対戦映像を、修斗時代からUF
Cまで、存在する映像については全て3回以上見ました。


そもそも僕は弟の対戦相手の分析をいつもしてあげてい
るんですけど、今回は本当に徹底的にしました。


普段はなんだかんだで勝てるだろうという気持ちでいる
んですが、この試合ばかりは不安がないわけではなかっ
たですし、周りの人たちも99%弟が負けるだろうと言
っていたと思います。


映像を研究して、堀口選手の弱点や癖を全部洗い出しま
した。


たとえば堀口選手はオーソドックス(左が前に出る構え
)ですが、オーソドックスの選手同士で対戦した場合、
90%の割合で一発目に右のローキックを出してきます。


また、オーソドックス同士の場合、こちらが左フックを
打った際に繰り出される堀口選手の右ストレートでのカ
ウンターがクリーンヒットする可能性が非常に高いこと
も分かりました。


得意だということですね。だから弟には「左フックの入
りは使っちゃだめだ」と強くアドバイスしました。


そんな強力な右ストレートですが、堀口選手はこれを打
つときに左に顔がちょっとズレるんですよね。だからそ
れを意識すると、カウンターが当たるようになります。


▽僕が堀口選手の真似をする。空間的想像の重要性


ここでも空間的想像が重要になってきます。


たとえば、右ストレートの際に顔が左にずれるというこ
とは、こちら側から見ると右側にズレるということです
よね。


じゃあズレたところにパンチを当てるときこちらの体は
どう動くのかとか、そういうことを全部確認する必要が
あります。


とはいえ、空間的想像も結構難しいんで、スパーリング
パートナーと練習することになるのが現実です。が、堀
口選手に似ている選手ってほとんどいないんで、普通の
選手では練習にならないんです。


小柄だけどリーチの差をなくすような動きをしていて、
一瞬で距離を詰めるスピードがあり、他の選手にはない
ステップをする。おまけに目もよくてパンチ力がある。


様々な要素を兼ね備えている選手で、勝つべくして勝っ
ていると思いました。


▽堀口選手のパンチは諸刃の剣


僕自身は、ちょうど雑誌の企画で堀口選手とも軽くスパ
ーリングをしたので、自分の見立てが正しかったことを
確認する機会もありましたね。


非常に優れたトップ選手ではあるが、その強さには異質
なものがあって、その異質さの裏返しとして弱点がある。


最も大きな弱点として、堀口選手のパンチ力があります。


凄まじいスピードの踏み込みで繰り出される必殺のパン
チですが、その威力で突進しているので、クロスカウン
ターをもらったら相手の攻撃力以上のダメージを自分で
もらってしまします。


堀口選手のパンチは諸刃の剣なんです。


そして、僕はこのクロスカウンターこそが試合の鍵だと
思っていました。
 

 

単純に堀口選手が右ストレートの際に顔が右にズレるか
らそこに合わせる、というよりも、「次に動く場所にパ
ンチを出す」ということです。


こういう対策を積み重ねてきたので、試合目前の頃には
僕としては「海が勝つ」と確信していました。


そして、実際の試合では1ラウンドKOという、想定以
上の成果を得ることができました。


その決め手が、堀口選手の右ストレートに対するクロス
カウンターだったので、やはり僕らの対策が適切だった
ということをこの上なく証明していたと思います。


▽余談だが


余談ですが、僕自身や海も、僕が客観的に見る限りでは
弱点がいっっぱいある選手です。


だから、僕が相手選手のセコンドについたら、かなり有
利になるのではないかなと思います。