「億万長者」という言葉を聞いた瞬間、マイクロソフト
会長のビル・ゲイツや投資家のウォーレン・バフェットの
名を真っ先に思い浮かべる人は多いだろう。
しかし、世界有数の経済誌「フォーブス」2007年度版
でビル・ゲイツを抜いて「世界一の金持ち」の称号を手に
入れ、その後も2010年、2011年で長者番付の首位
となった人物がいる。
メキシコの実業家、カルロス・スリム・ヘルである。
その資産は2007年の時点で8兆3000億円と言われ
ている。
スリム一族が議決権株式の過半を握る携帯電話のアメリカ
・モビルは1999年に、固定電話のテルメックスは20
04年にラテンアメリカ諸国に進出を始め、現在では
「ラテンアメリカの通信王」と呼ばれている。
1940年にメキシコシティで生まれたカルロスは、レバ
ノン移民だった父親から帳簿のつけ方を学び、11歳の
頃には投資を始めた。そして、26歳の時にはすでに40
00万ドル(約37億円)を稼いでいたという。
その後、1982年に発生したメキシコ債務危機の際には
国有化が懸念されて暴落した基幹起業の株を買い進め、
結局ほとんどの企業が国有化されなかったことから多額
の資産を手にいれた。
また、もともと国営企業として独占的に運営されたいた
メキシコの通信業をカルロスが独占したことにより、
現在その収益力は莫大なものになっているという。
メキシコは、社会格差の固定化が内外から批判をされる
ことも多いが、経済上は成長を遂げており、今後も世界
の長者番付でカルロスの独創が続くのではないかと
ささやかれている。
最新版の「フォーブス」によると、世界長者番付
2016年度のランキングは、
1位はビル・ゲイツで、750億ドル
カルロス・スルム・ヘルは500億ドルで4位だった。