年配の人は、いつの頃からか切手の裏の「のり」の質がよくな
っていることにお気づきかもしれない。
昔の切手には、でんぷんを分解したデキストリンというものが
用いられていた。しかし、湿気があると切手同士がくっついたり、
丸まってしまう欠点があり、大量に郵便物を扱う職場などでは
切手の扱いにけっこう難儀したのである。
そこで印刷局の技術陣が研究開発して作ったのが、現在使用され
ている「PVAのり」だ。
PVAとはポリビニール・アルコールの頭文字をとったもの。
切手の裏をなめて貼るクセのある人は、このノリがほのかに甘く
感じたことがあるかも。
このPVAのりは、洗濯のりなどに使われているポリビニール・
アルコールに酢酸ビニール・ソルビットというものを添加してつく
られている。
ソルビットでピンときた人もいるだろうが、これは植物から精製
した吸湿性の甘い結晶で、甘味料にも使われる材料だ。だから、
なめるとほのかに甘く感じても不思議はないのだ。
もちろん、なめてもまったく無害。現在では世界各国の切手に
このPVAのりが使われている。
ちなみにシール式の切手も昔あったが、最近見なくなっていたと
思ってたら、まだまだ販売されているようだ。