昭和の終焉から27年、皇室報道は打ち寄せ続ける波のように
とぎれることがなかった。
そんななかで、皇室報道に使う用語に関わる様々な議論が起こ
った。丁寧すぎるという人がいるかと思えば、あまりに敬意がなさ
すぎて、皇室報道がまるで芸能ニュースみたいだという意見も
ある。
また、伝えるマスコミの側もバラバラな見解だ。
放送界を代表するNHKには「皇室関係放送用語集」があり、
漢語調を避けるとか過度の敬語は避けるという原則を設けている。
ところが、儀式や祭典、建造物、職名などは伝統的表現のまま
だというから、やっぱり漢語が多くなってしまう。
新聞協会でも、新聞記事を書くためのマニュアル本のなかで、
皇室に関わる表現のノウハウについてはページをさいている。
やはり過剰な敬語は避ける方向に進んでいるが、固有名詞はどう
しても正確に記述しなければならないから、漢字ばかり並ぶ原稿
になるのもやむをえないようだ。
それに、新聞の場合は出来上がった記事を読み直したり、校閲
をするチャンスもあるが、テレビのワイドショーなど生放送では、
一度口に出した言葉は消すことができないから、とまどいも多い
という。
尊敬か親近感か、これがキーワードとなって、これからも皇室
報道の現場は混乱が続くだろう。