私立の医大に、OBの子供なら必ず入れるとか、大口の寄付金を
払えば試験の点数に下駄をはかせてもらえるといった裏口入学の
噂は、だれもが一度くらいは聞いたことがあるはずだ。
ところが、大学に限らず、中学・高校まで数え切れないほどの
受験生を裏口入学させたと公表する塾経営者が現れて、そのさま
ざまな手口がテレビや雑誌を通して公表され、世間を驚かせた。
下駄をはかせるどころではないのだ。30点しかとれなくても、
裏金を学校関係の有力者に渡すだけで合格できる例もあるという。
どこの学校でも…というわけではないが。
他に、一番利用しやすいのは、教授が師弟のために与えられて
いる持ち点を一点いくらで買い取り、使わせてもらうこと。偏差値
から見てちょっと実力不足といった子供に有効だそうだ。
こうしたコネがない学校でも、受験生の親から頼まれればコネ
づくりから始める。入学案内を送ってきた学校の職員を取り込ん
だり受験相談のふりをして学校訪問し、教職員と顔見知りになる
のだ。
手土産にお札をしのばせて訪問を重ね、親しくなったところで
入試問題を教えてもらえば、成功は近い。まるまる問題を見せて
もらわなくても歴史ならこの時代が出るといったことさえわかれば
子供に重点的にそこを勉強させればいいのだから、まったくの無駄
だったことはないという。
子供に裏口入学であるということを知らせたくない親がいれば、
それにも協力する。親の出した資金で試験問題を入手しても、
そのものズバリを教えるのではなく、周辺を固めて勉強させて
いると、いずれターゲットの問題に関しても答えが書けるようにな
るまで、本人の学習の成果が出るのだ。
この塾経営者のテクニックを知れば、真面目に受験勉強するのが
バカらしくなる……いやいや、今の世の中有名校に入学できたから
と言って将来が保証されるわけでもない。裏口入学など真に子供
のためにならないことはいうまでもないことだ。