石川の言い分が正しいことは明らかです。
この土地の真の所有者である石川が、小林に対してこの土地を
売る意思がまったくなく、これを後で承認しようというつもりも
ない以上、無権利者の加島不動産関係者と小林の行った売買
によって、小林に所有権が移転することはありません。
したがって、この土地に関しては、小林はまったくの無権利者
です。確かに登記には、所有者が小林であると記載されて
いますが、登記の記載は、単なる対抗要件にすぎず、実際の
権利関係を反映していない以上、登記の記載自体も無効なもの
になります。
確かに、小林は、建物は自分の金で建てたのですから、「建物」
の所有権を有していることは間違いないことですが、その建物
を保有することにより、土地の所有者である石川の所有権を
侵害しているので、その収去を求められれば、これに応じざる
を得ません。
したがって、石川は、小林に対して、土地についての無効な
登記を抹消して、その土地上の建物を壊して、土地を明け渡せ
と請求できるのです。