▽1「「坂の上の雲」に隠された歴史の真実」福井雄三著のレビュー  | ぐーすけとりきのブログ

ぐーすけとりきのブログ

ブログの説明を入力します。

福井雄三氏がいわゆる司馬史観を見つめ直してみようという試
みである。
20世紀末「文藝春秋」が200人近い識者に対して「20世紀
に書かれた本の中で後世に残すべき作品はどれか」という
アンケートを行ったところ、第一位に選ばれたのが「坂の上の雲」
だった。平成15年4月号でも60人の識者に「日本を見つめ
直す最良の歴史書は何か」というアンケートを行ったところ
これまた「坂の上の雲」がトップだった。


 ここで、筆者は「ちょっと待ってくれ」と言いたいという。
司馬遼太郎しが大作家であり、彼が数多くの手に汗握るような
面白い小説を書き残した業績については、筆者は否定しない。
だがことこの「坂の上の雲」に関しては、これはある特定の
人物を主人公にした物語ではなく、明治という時代に生きた
人間群像のいわば列伝であり、政治・外交・戦争といったテーマ
に触れながら、日本という国家のあり方そのものを論じた国家観
である。


 この「坂の上の雲」の中に随所に見られる誤りや史実との食い
違いが、後世に及ぼす深刻な影響については、無視できないもの
となるであろう。というのである。