牛乳を飲むとき、「よく噛んで飲め」といわれる。なぜ
噛んで飲むのか。
それは牛乳を噛めば唾液と混ざり合って消化がよく
なるという考えから来ているようだが、この考えは
正しいのだろうか。
答えを先に言えば、それは正しくない。牛乳は唾液
と混ざっても消化は促進されない。
牛乳の消化には、ラクターゼという酵素が関わって
いる。その酵素があるのは小腸の部分。もっと正確
によれば、十二指腸から空腸の上部のあたりまで。
そこにしかラクターゼはない。唾液の中にもこの
酵素はない。
従って、よく噛んだからといって、また唾液と混じった
からといって、牛乳が消化されるわけではない。
ただし噛んで飲めば、冷えた牛乳の温度を上げら
れるので、冷たさによって腹をこわすのを避けること
ができる。また噛んで飲むと、少しずつ腹の中に
入れることになるので、ラクターゼが働きやすくなる。
だから、噛んで飲むのはいいことではある。