◎なぜ日本の本にはカバーのあるものが多いのか~本屋さんの流通事情 | ぐーすけとりきのブログ

ぐーすけとりきのブログ

ブログの説明を入力します。

欧米では「ペーパーバック(紙の背)」と言って、安価な
本にはカバーのないものが多い。

ところが日本で出版される本は、大型の豪華本はもちろん
文庫本に至るまで、ほとんどすべての本にカバーがある。
(但し、売り切り用のコンビニ本はのぞく)


これは、日本の本が「委託制度」で流通していることと
大いに関係がある。


普通の商品は、店が仕入れて売れ残った場合、そのリスクは
商店がかぶる。

ところが、本の場合は、売れ残ったものを、出版社に返品
できるようになっている。その代わり、書店は勝手に安く
売ることもできない。(これを「再販売価格維持制度」
という)


書店から返品されてきた本は、店や輸送段階で何人もの人
が触ったりしているので、カバーが汚れていたり、折れ
曲がっていたりして、そのままでは再出版できない。
しかし、そんな本でも、カバーが付いていれば、それを
取り替えるだけで、簡単に本の「お色直し」ができる、
というわけである。


さらに、もうひとつの隠れた理由がある。最近はあまり
本の値段も上がらないが、石油ショックの頃は紙代が
急激に値上がるのに連動し、本の値段もどんどん上がって
いた。そのとき、定価をカバーにだけ表記しておけば、
安い時に作った本でも、カバーを替えるだけで値上げ
できることに、出版社は気づいたのだ。


奥付に「定価はカバーに表示しています」とよく記されて
いるが、それ以前は本の奥付に定価を記載していたのを、
値上げしやすいように改めました、という意味でもある。


その後、消費税導入、税率変更、といった外的要因による
定価の変動にも、カバーにのみ定価を表示する習慣が
できていたおかげで、かなり助かったという。