ぐーすけは中学・高校と寮に居た。
(正確には寮→下宿→下宿→寮→下宿だが)
中一のとき高校二年の人と
二人一部屋で暮らしてた
その人は総寮長もやっており
人間的にも尊敬できる人だった。
漫画は持ち込み厳禁
ラジオも持ち込み厳禁
(まあ規則を破っているものもいたが)
中学一年のオレにとっては絶対のルールだった。
その人の本棚に
教科書や参考書にならんで
永ちゃんの「成り上がり」があった。
永ちゃんなんて知らなかった。
ただ「矢沢永吉激論集」「How to be BIG」
のサブタイトルもいかしていた。
しかしそのときに「成り上がり」を読んだ
覚えは無い。
もうちょっと大人になってから読むものだと
思っていたのかもしれない
(といっても2~3年だが)
高校のときバンドをやっているときだったかもしれない
とにかく読んだ。ぶち読んだ。
印象に残っているシーンがある。
永ちゃんが中学のころ、同級生に
裕福な家の坊ちゃんがいた。
「おまえの親父の代では、勝負は負けた。
それはオレの親父が負けたんだ。
今度は、オレが親父になるときには…おまえに勝つぞ」
そう思っていた。
その同級生がキャロル全盛のときに
楽屋に、永ちゃんを訪ねて来た。
オレ「おい、お通しして」
パッとみてすぐわかった、わかってるけど、
「えーと、どちらさんでしたっけ」ととぼけた
わざと時間をかけて
「あーあ、思い出した思い出したって、ね。
「矢沢さん」って呼んでた、オレを。
その後とりとめもない話をして別れた。
「帰った。すごい虚しさがあった。
勝ったという感じじゃない。
「今に見てろ」って気持ちが薄らいで
全部虚しさにかわってた」
成りあがりの反逆の炎のエネルギーのひとつが
消えた瞬間だった。
オレはキャロルの頃の永ちゃんを知らない。
「ファンキーモンンキーベイベー」
とか後で知ったが、サビしかしらない。
しっているのはキャロルをやめて
矢沢永吉として独立後の歌だ。
バラードしか知らない。
「I Love You OK」とか。
永ちゃんはかっこよく歳をとった。
ベストを探してみようかと思う。