法律家は悪しき隣人とよばれる。
なんでもかんでも法律を盾にするからだ。
しかし正味の話、それは真実ではない。
俺が体験したことを話してみよう。
俺は司法試験の勉強をしていた頃、自転車事故をおこした。
相手の自転車が、俺の自転車の腹に衝突して
相手の主婦が倒れた。
救急車が呼ばれ
俺はそのまま警察署へ、
相手も症状が軽かったらしく、
同じ警察署に現れた。
ぐーすけは、(なんとなく「俺は交通事故の知識も知っているんだよ~」と
いう態度をしめすのも恥ずかしかったため)
無職ということで話を通した。
「こんな無職の人に、弁償なんかできるのですか?」
「無職の癖に」
と散々言われた。
俺は、「損害賠償の話になるかも知れんぞ」と思い
民法の不法行為、どっちが優先道路で、どっちが先に
交差点に入ったか、とまれはどっちにあったか、過失相殺はどうか、
とかそういうことばかり考えていた。
所属していた司法研究所のボス弁に相談すると
「まず、真っ先に相手の家にスーツをきて
花束と菓子折りをもって謝り
にいけ」と指導をいただいた。
先に謝った方が立場が悪くなる、とおもっていた俺は
半信半疑で、そのとおりやってみた。
すると、相手も、快く受け入れてくれ
損害賠償の話もなく、
逆に「無職で…なんていってすみませんでした」
と謝ってくれた。
法律は使わないに越したことは無いのである
まさに無手勝流である。