多くの会社の管理職には「人材育成」「部下育成」といった評価項目が入っています。

しかし、その項目を実運用の中で上司の方がどのように評価しているかというと、

「あいつは面倒見がいい」とか

「勉強会(たぶん1回か2回)をやったから」

などというお気軽な理由で高く評価をつけているケースが散見されます。

おそらく、日々組織の成果を出せとプレッシャーをかけている手前、

それに部下育成に多少でも時間を使っていれば十分やってくれている

と上司の方が考えているものが反映されているのでしょう。


しかしながら、経営層の方にお話を聞くと、上司たちはもっと人材育成をしてほしいと

望んでいることも事実です。

常に会社の成長を志向する経営者から見れば、常に自社の人材に物足りなさを感じるのは当たり前。

そのギャップを埋めるために人材育成を重要視するのも必然でしょう。


一方、部下育成を評価項目のうちのたった1項目に設定して、

あとは現場の評価にお任せとしているなら、

これは経営の考えと評価制度にギャップがあると言えるでしょう。


部下育成がうまくいく評価制度は今後も考えていくとして、

制度設計の方向性として、以下の二つみたいな考え方もあると思います。

①人材育成に関する評価項目を複数設定する

②人材育成に関する評価項目は1つのまま、しかし、この評価をつけるときに、

 別の情報もインプットした上でつけるようにする。

 ⇒多面評価結果、アンケート・・・


日本企業の人材育成の質・量の不足は極めて深刻だと捉えていますので、

今後も考えていきたいと思います。