評価項目にはどのような項目を盛り込むか、について考えたいと思います。

まず、入口として考えるべきは、完璧な人間像を評価項目にすべきか、

ということです。

どんな会社でも通用しそうな素晴らしい人間像を反映したMECEな評価項目体系、

人間を公平に評価するためには、このような評価体系こそ望ましい、と

考えているケースは多いです。


しかしながら、これは間違いです。


会社の評価制度は、会社のパフォーマンスを高めるためにあるべきで、

人間として素晴らしいか否かを評価するものではありません。

もちろん、ビジネスを行うために、マネジメントを行うために、定跡となる

評価項目はあるでしょう。

しかし、評価項目に本質的に求められるのはメッセージ性です。


当社は現在このような状況にあり、将来こういう方向性を目指している。

それを実現するにあたって、自社の人材をみると、

この点はよいものの、この点は今後強化する必要がある。

しからば、これまでの良さをよりドライブする評価項目はこれこれで、

今後強化すべきポイントについては、これこれで評価する。

今後強化すべきポイントについてはこれまで重要視してこなかったので、

評価者研修でも重点的に伝えていくし、日々の業務の中でも本人・上司が

しっかり意識して高めるようにしてほしい。


こんなストーリー仕立てで、新しい評価項目に込めたメッセージを語れるか否か、

これが「自分たちの会社に合った」評価項目を作れているかどうかを検証する観点です。