●2018年4月28日(土曜日)●
Una Bestia Incontrolable
Metamorfosi Japanese tour 2018
UNA BESTIA INCONTROLABLE
STRUGGLE FOR PRIDE
ORdER(Toyota)
Scumraid(Korea)
Wotzit
Solvent Cobalt
OPEN 17:30 / START 18:00
前売 2500円 / 当日 3000円 (別途ドリンク代 500円)
現行ハードコアとしては日本でEPもかなり売れ(たはず)、今回の来日を期にCD化も果たしたUNA BESTIA INCONTROLABLE。
これで人気の現行ハードコアの大半は来日したのではないかと思われる程、昨今は来日ラッシュであった。
今回の対バンは癖のあるサウンドであるUNA BESTIA INCONTROLABLEに共鳴して集められたかのような、一口にハードコアの言葉では語れない、捻くれたサウンドのバンドばかりだ。嫌が応にも期待させられたイベントだ。
1、WOTZIT
少し久しぶりに見たけれど、USジャンクロックを2018年に演奏してしまおうというのが凄い。最近は聞かなくなったNO NEW YORK系の音だと思った。
しかし抜群の曲構成とアレンジ力で、古臭さを一切感じさせないサウンド。合わせてボーカルのフリーキーな動きが癖になる。今回も名ライブだった。
2、Solvent Cobalt
1st EPをリリースしたばかりで話題沸騰中のSolvent Cobalt。EBMという今は死語となったジャンル(?)を思い起こさせる。個人的にはFront Line Assembly辺りに近いサウンドだと思った。
それはともかくとして、重いビートとノイズギターが心地よく、完全クラブ対応なサウンド。
今後、曲が増えたり、演出を進化させられたら、ハードコアの新境地を開けるのではないかと期待してしまうところだ。是非とも存続してほしい好みのサウンドのグループだ。
3、ORdER(Toyota)
1年ぶりぐらいに見るような気がするORdER。今回は暗めの照明に暗めのステージ衣装という事で、少しこじんまりとまとまってしまった印象なのが残念。
過去の名曲の数々はギターレスになり、正直、キャッチーさは半減していると思うが、得体の知れない暴力性あり。
唐突に客席に光るスーパーボールを蹴り上げるボーカルも、相変わらず狂気を感じさせるステージングだった。
4、Scumraid(Korea)
既に来日しまくりで日本にも馴染みのあるクラストコアバンド、Scumraid。
彼らも音源のリリースが続き、初めて日本に来た時からは結構な時間が経ったはずだが、衰えぬテンションには感激だ。
金太郎飴の爆音クラストコアの連発の中に、テンポを変えた曲が挟まれる事によって、飽きのこないパフォーマンスとなった。
最後はお客さんも暴れ放題で良い空気感だった。
5、STRUGGLE FOR PRIDE
復活してからは何回もライブを重ね、ついに2ndアルバムの発売も決定したSFP。
10年前に彼らを見た時は激しいノイズ音と、狂ったように暴れまくる客に圧倒されて後ろで見ていたが、その構図は10年経った今でも変わらずだった(笑)。
まるで初期のMERZBOWとハードコアが結託して放たれたようなサウンドは、急性難聴になってもおかしくないような爆音で、正直言えば音の分離が良い音源の方が好みだ。
それでも過去に何回も聞いた1stアルバムの曲は、何年経っても体が疼くものがあった。
6、UNA BESTIA INCONTROLABLE
現行ハードコアの中でもかなりストレンジな音を出すUNA BESTIA INCONTROLABLE。
ミドルテンポのハードコアながらBLACK FLAGとも少し違うような気がするし、HOAXのように暴れ狂うようなバイオレントハードコアでもない気がする。
そして今回ライブで音を聞いてみて思ったのは、TURTLE ISLANDやSOULFLYのような、エクストリームミュージックと民族音楽を融合させたようなハードコアに近いのではないかと思ったのだが、いかがなものか?
最初はノリ方に戸惑っていたお客さんも、後半はジャンプしたり横飛びしたりと各自が音を楽しんでおり、客観的に見ていて微笑ましかった。
昨今のEPも聞いてはいたが、やはり初期のEPのが何度も聞いたし耳に残っていてノリやすい。
またライブでは音源の曲に対して即興でアレンジが加えられており、少しノイズバンドっぽい印象もあった。アンコールも1曲やって終了。
【総評】
対バン含めて新鮮味のあるイベントだった。