●2018年2月12日(月)●
祝日の月曜日。こちらが最終日となったわけだが、海外勢にまけず劣らずの日本勢が揃えられた。
1、RIVERGE
前日とは違って、しっかりとステージ上でのライブ。安定した演奏でキレッキレのクロスオーヴァースラッシュをブチかましていた。
2、ROSENFELD
この日の最高のライブパフォーマンスだったかもしれない国産ヴィジュアルメタルのローゼンフェルド。
マニアックな信者がいる事でも有名だが、破壊力抜群のジャーマンスラッシュ譲りのスラッシュチューンと、数々のライブで鍛えられたMCで場を盛り上げた。
楽曲、見た目、トーク、共に最高な内容であった。女性ファンばかりの会場だと少し暴れづらいが、男連中に囲まれて首を振るのは最高であった!
3、SABBAT
本来は何かのイベントのトリ等で見る事になるSABBATが、なんと3番目のバンドとしてイベントの前半に登場するのだから本当に贅沢なイベントだ。
それにしてもお世辞にも若いとは言えない中年男性が、女性ファッションで登場し、乳首を露出させてしまうのに誰1人として笑う者がいない。これこそがSABBATのカリスマ性が成せる技だ。
異常な事も日常化してしまうと刺激として感じなくなるという「慣れる事の恐怖」を感じた。
演奏は本当にストイック。過去から今までの名曲をテンポよくこなしていた。名曲「BLACK FIRE」も演奏。
ブラックメタルはアンチモッシュなんて慣例が未だに存在しているのか、あまり暴れている人はいなかったが、最後の曲ではSABBATのライブでは珍しいモッシュが発生し場が盛り上がっていた。
4、AT WAR
昨日も登場したAT WAR。全てを覚えているわけではないのだが、曲順も含めセットリストは同じだったような気がする。連日のライブで疲れていたので後ろの方でゆっくりと見た。
5、HIRAX
こちらのバンドも前日と曲の演奏順まで一緒だったような気がした。後ろでビールを飲みながら眺める休憩タイムに充てた。
6、RAZOR
カナダの暴走スラッシュメタル。会場の盛り上がりも最高調だ。
とにかく刻みまくり。そして同じ曲なんじゃないかと思う程の金太郎飴具合で、過激な曲を連発していた。
正直に言えばRAZORのアルバムは何枚か持っているものの、EVIL INVADERS等のクラシックアルバムも、世間程ピンときていたわけでもない。同じカナダならSACRIFICEやEXHORDERのが好みだったので思い入れも薄かった。
ただ改めて聴いて、そのパワーと、厚みのある音像には驚かされた。
7、TANKARD
ジャーマンスラッシュの中では三羽烏に次ぐ知名度とも言えるし、反対に言えば、三羽烏から除け者にされた彼らはB級スラッシュの烙印を押されていたとも言える。
それでも私は彼らのハードコアとメタルをミックスさせたような音楽性に興奮し、高校時代なんかは彼らのアルバムを当時の最新アルバムまで聴いていた。
今では知らないうちにリリース数を重ね、私の知らないところにいってしまったが、学生時代から願ったTANKARDの来日は自身が30代になって叶う事になった。
結果から言えば、完全燃焼と言える内容ではなかった。完全に好みの問題になるが、ここ数年の作品は完全なパーティースラッシュとなっており、キャッチーではあるものの、初期の頃にあった硬派さが足りないように感じた。
これはリスナーによっては聴きやすくなったと歓迎するところなのかもしれないし、新しい名曲の数々に私がついていけていないだけかもしれない。ただ1st~3rdアルバムが孕んでいた狂気は、そこにはなかったと言える。
しかし嬉しかったのは初期から中期、そして後期まで、満遍なく様々なアルバムから曲を演奏してくれた事だ。多数のアルバムを聴いていたため、これは非常に嬉しかった。
正直、大きく盛り上がる場面は個人的にはあまりなかったのだが、最後を楽しく締められたし、トリとしての役割はしっかりと果たしてくれたと思う。
【総評】
正直、2日目のSACRIFICEとBLOOD FEASTが凄すぎて、3日目は前日に比べると衝撃は薄い日にちだった。
ただ普段は見る機会の与えられない多数のバンドと、長年、来日を望んでいたTANKARDを見る事が出来たため、後悔は無しだ。