●2017年10月28日(土)●
ASAKUSA DEATHFEST 2017
Asakusa Gold Sounds
28th Saturday
13:00 Open
14:00 - 14:30 INVICTUS (Jpn)
14:45 - 15:15 FECUNDATION (Korea)
15:30 - 16:00 INVIDIOSUS (USA)
16:15 - 16:45 DARKHORSE (Aus)
17:00 - 17:30 CRYPTIC BROOD (Ger)
17:45 - 18:15 VISCERA INFEST (Jpn)
18:30 - 19:05 MORFIN (USA)
19:20 - 20:00 COFFINS (Jpn)
20:15 - 20:50 WORMROT (Singapore)
21:10 - 21:55 GOD MACABRE (Swe)
今更ながら、浅草デスフェストの感想を書きます。
3日目に本当は行きたかったのですが、DS-13の来日と被ってしまったため断念。GOD MACABREが見たくて2日目に行ってきました。
1、INVICTUS
長野のブルータルデスメタル。無名の国産バンドで、それも若手。全く期待していなかった分、驚いた。
オールドスクールデスメタルやスラッシュメタルに敬意を払ったブルデスで、リフ、曲構成、そして技術共にお見事。
何より曲が良い。地方にこんなバンドが眠っていたとは素直に驚きだ。国産デスメタルも発掘しなくてはいけないと思った次第。
2、FECUNDATION
やたらテンションの高い、韓国の1人ブルデス。1人デスメタルや1人ブラックメタルは昨今流行りつつあるように感じるが、彼はパフォーマーとしても優れており見ていて楽しい。
また曲自体も1人だけでよく、これだけ考えたものだと感心した。
3、INVIDIOSUS
なんだか似たような名前のバンドが大量にいてわかりづらいのだが、アメリカのデスメタルバンド。ブルータルデスメタル寄りの音だった気がするが、覚えていないのだから、そんなに印象に残らない音だったのだろう。
4、DARKHORSE
デスフェストには珍しいハードコアバンド。最近流行りのブラッケンド色の強いバンドで、後期のDISFEARなんかを思わせる。だからAT THE GATESのファンなんかは、すんなり馴染めたのではないだろうか?
モダンな音作りとハイスピードな曲展開で会場を沸かしていたが、正直、特別な個性の見当たらないバンドで辟易。
5、CRYPTIC BROOD
AUTOPSYフォロワーのオールドスクールなドゥームデス。音源で聴いた時は二番煎じも甚だしい音に退屈していたが、ライブで見た方が音に迫力があって楽しめた。
何より、現代キッズには全くウケなさそうなオールドスクールでジメジメした、良い意味で盛り上がりに欠ける渋いリフの連発。
これは結構、イケる感じのバンドだった。
6、VISCERA INFEST
九州ゴアグラインドの重鎮。息もつかせぬ曲展開と、テンポの良いMCで会場を沸かしていた。名物のゴキブリモッシュも見れて満足。
7、MORFIN
過去にも初期のDEATHフォロワーのバンドは沢山誕生したわけだが、このMORFINはその中でも、かなり高品質なDEATHフォロワー具合だ。チャック亡き今、こういったフォロワーバンドがファンを盛り上げるのであった。
個人的にはフォロワーバンドにも個性や独自性を求めてしまうため、いまいち乗り切れない部分があったが、DEATHが好きな人にはたまらないバンドだったのではないかと思った。
8、COFFINS
ここからは会場のテンションも爆発し、それまでとは雰囲気もガラッと変わった。
日本ではドゥームデスの重鎮として誰もが知っているCOFFINS。曲が始まるや否や、遅い曲にも関わらずモッシュの嵐!
なんとドゥームデスのCOFFINSでもモッシュが起きてしまうぐらい、会場の盛り上がりは最高峰に達していたのだ。
完成度の高い曲の数々は今更何を言う事もない。良いライブだった。
9、WORMROT
イヤーエイク所属のグラインドコアバンド。このバンドに関しては予習していったが、あまりにも整合感のある曲展開や、A級の完成度の楽曲が、反対に私の琴線に触れず、あまり期待していなかった。
B級感のあるバンドの方が好きなのだ。
そう思っていた私でも、このバンドのライブパフォーマンスには圧倒された。
ハイテンションなボーカルは歌いながら突っ込み、ダイブし、時には観客を煽る。リズム隊もハイテンションながらカッチリして乱れない演奏。
本当にすごい、圧倒された。これがイヤーエイクという老舗レーベルに在籍出来るだけのパワーと実力かと思い知らされた。
DEPとかのカオティックハードコアの名バンドのライブを思わせるような衝動も兼ね備えており、グラインドコア、デスメタル等のジャンル分けの中に閉じ込めておいては勿体ないと思わせるようなバンドだ。
アンダーグラウンドから誕生したバンドだろうが、こういう素晴らしいバンドには「グラインドコア」の看板を背負って、どんどんオーヴァーグラウンドに飛び出していってほしいと思った。
10、GOD MACABRE
スウェーデンデスメタルの雄、登場。
結果から言えばWORMROTの後だと、どうしてもパフォーマンス的に見劣りする部分はあるし、演奏はカッチリ、曲は名曲の数々なので文句なしだが、地味な印象はぬぐえなかった。
それでも唯一のアルバムに収録された曲は捨て曲なしなので、演奏される曲の全てが良いと言うのは救いだ。
あだ、少し金太郎飴で飽きてくる部分もあって、家でアルバム聴いているぐらいが丁度良いような気もしてきた。
【総評】
強烈なパフォーマンスも見せられたが、全体を通すと二番煎じのバンドばっかりで、少し退屈な印象は否めなかった。次回のメンツに期待したい。