●2017年2月12日(日)●
渋谷VUENOS
【出演】
Gilles de Rais Project(GUEST : DEAN)
ROSENFELD
Z-SECT
BEAST
BILLY AND THE SLUTS
R2Y+J
TIME:
15:30 ~ 21:15 OPEN:15:30 START:16:00
PRICE:
ADVANCE:¥4500(D別) DOOR:¥5000(D別)
ジルドレイのプロジェクト形式の復活。私が知らなかっただけで、2016年にも1度復活していたみたいだけど、こんなに豪勢な対バンで行われるイベントはそうそうないだろう。
そしてもう1つの復活がZ-SECT。AIONのNOVさんがAION加入前に結成していたバンドで、個人的にはディスクユニオンのジャパメタ廃盤セールにミニアルバムがよく売られているイメージ。
そう、DEMO TAPE等を除いて4曲入りミニアルバム1枚で解散したバンドが、何故かこのタイミングでの復活だったのだ。
特別Z-SECTに思い入れがあったわけではないが、AIONのNOVさんが在籍しているし、今ではあまり聴く機会のなくなってしまったハードコアなメタルサウンドのヴィジュアル系で、好奇心で聞きたい気持ちはあった。
何より、物販ではZ-SECTのDVDや、ジルドレイの未発表曲を収録したCDを発売するというのだから、これは行かない理由が無いとなったわけだ。
1、R2Y+J
まずバンド名が読めないわけだが、リリージョーカーと読むらしい。
そしてメンバーを確認してびっくり。あのSHAZNAのAOIさんとEins:VierのベースのLunaさんによるバンドだったのだ。
ヴィジュアル系に正統派というものがあるのかわからないが、一時ソフトヴィジュアル系と呼ばれていたようなハードロック調のサウンドで、メロディはキャッチー。ただSHAZNAのようなコマーシャルなPOP感はなく、本当に好きな音楽を突き詰めてる感じだ。
しかしLunaさんはポップな音楽を演奏しても、何故だか過激な感じがします。ヴィジュアルの問題?
2、BILLY AND THE SLUTS
これまたフリーウィル在籍だったバンドで、現役のバンドとは言え、懐かしさを禁じ得ない感じ。
ボーカルが51歳というのに驚愕。メンバー登場のイントロはピストルズだし、楽曲自体は当時のメロコアの影響を受けたであろうキャッチーなパンクソングで、それだけでも90年代を連想させて懐かしくなった。
「ロンドンナイト」や「STAY STAY STAY」等の当時の名曲も演奏されていました。
3、BEAST
ヴィジュアルサミットへの参戦で知名度を上げたBEASTは、エクスタシーレコードに所属していた事以外は知らなかった。聞いてみるとhideのソロの時に近い、グルーヴ感のあるインダストリアルメタルサウンド。
ただhideほどキャッチーではなく、海外のSOULFLYのような民族的なグルーヴもところどころに導入された攻撃的なサウンドで、グラインドコアかと思われるようなブラストビートもあり。
メンバーもガラの悪そうな連中で、終始攻撃的な音を出し続けていた。途中でゴムボートを客席に投げつけて、ボーカルがボートの上にダイブするのには笑った。
4、ROSENFELD
1度は見てみたかった大阪のスラッシュメタル。youtubeや昔の画像で見た程、現在の見た目は派手ではありませんが、ベイエリアスラッシュあたりから影響を受けたであろうザクザクのスラッシュメタルは最高。
畳み掛けるようなスピードチューンが最高なのは勿論、ミドルテンポの楽曲の良さが光るんです。割と長めのライブでしたが、飽きる事なく見る事が出来ました。
5、Z-SECT
正直、そこまで期待していなかったのですが今回のベストアクト。まずNOVさん。私はAIONの昔の画像しか見た事がなかったので長髪のイメージだったのですが、見事な丸坊主で驚きました。モロに大阪のおっちゃん!
でもMCはめちゃくちゃ面白いし、歌は上手いし、何よりカリスマ性がある!伝説のバンドのボーカルはやっぱり凄い人なのでした。
そしてリズム隊も再結成とは思えない程カッチリとまとまっており、今もバンド活動自体が現役のLunaさんは言わずもがな、20年ぶりぐらいにステージに立つというギターのhydeさんがめちゃくちゃ上手い!
ステージに立っていなかっただけで、今はギター講師でもやってるんじゃないのかってぐらい上手い。楽曲自体も改めて聴いてるみるとハードコアながらキャッチーで完成度の高いものでした。見れてよかった!
6、Gilles de Rais Project(GUEST : DEAN)
そして本命のGilles de Rais Projectは、前のZ-SECTのカッチリした演奏に比べると、ややグダグダした感じがあり。
素人目に見ても、今歌い出しを間違えたなとか、ドラムの叩き方間違えたなとか目に見えてわかった。
またJOEさんが病気(?)であまり歌えないため、ゲストボーカルを導入したトリプルボーカル制なのは良いのだけれど、誰がどこで歌うかしっかり決まっていなくてグダグダしているし、やっぱり完全な再結成とは言い切れないような部分があった。
それでもオリジナルギタリストのJackさんが弾く曲は紛れもなくジルドレイのその曲だし、かすかに聞き取れるJoeさんのボーカルはまさしく音源で聴いていた声、そのものだった。
曲は抜群の完成度で、改めてジルドレイの曲を自分は大好きなんだと実感した。名盤「殺意」の曲を中心にしたセットリストで文句なし。
最後はイベントに出演した各バンドの主要メンバー達と「SUICIDE」を再演奏する場面もあり、心温まる感じで幕を閉じたのでした。
【総評】
全体を通して滅多に見れないような貴重なバンドのライブを見させてもらったと思いますし、どのバンドという事ではなく、イベントとしての完成度が非常に高かったと思います。
その中でも後半3バンド、ROSENFELD、Gilles de Rais Project、そしてZ-SECTには想像していた以上の衝撃を受けました。また90年代ヴィジュアル系のイベントが開催される事を祈ります。