●2016年4月30日(土)●

とにかく物凄い数のバンドが出るKAPPUNK。色々見たいバンドがあって30日だけ行きました。

12時から始まり、約12時間もパンクを見続けました。会場も歌舞伎町の4ライブハウスに渡り、物凄い規模でした。

1、BACTERIA 12:00~
トランスレコード周辺で活動していたと思われるバクテリア。SONIC YOUTHやMY BLOODY VARENTINEを連想させるようなノイズロックで、日本では流行らなさそうな感じ(笑)。

音源は前々から好きだったのですが、ライブで見て完全に惚れ込んでしまいました。基本的な音楽性は90年代から変わっていなかったですし、こういうノイズ絡みのミニマルなものが自分は好きなんだと改めて実感しましたね。

前方にはトランスギャル(?)と思われるお姉さま方がいて、時を経てもファン層は変わらないものなんだと思いました(笑)。

2、NUMBER TWO 12:30~
前に一度見た事はあるのですが、過小評価されていると思います。70’s PUNK~PRE HARDCOREな音楽性で暴力的でありながらキャッチー。何よりボーカルの過剰とも言えるパフォーマンスが、非常に「パンクが好きなんだぜ!」と伝わってくる感じがあります。これからも続いてほしいですね。

3、SYSTEMATIC DEATH 13:00~
ご存知横浜のドン。定番曲の連発。前もライブレポで書きましたが、個人的には80年代の曲よりもギターソロがガンガン入った再結成後の曲のがかっこいいと思っているので、ガンガン新曲を推していってほしいです。

4、VVORLD 13:30~
ex-THINK AGAINのDr.や、A.O.Wのメンバーが在籍しているという事で見ました。これがダーク・メタリックな破壊的ハードコアで、名前さえ浸透すれば観客が大暴れする事も確実なブルータルな楽曲ばかり。

そしてメンバーがもともと在籍していたバンドの面影は一切なく、そりゃ、メンバー間でやりたい事がここまで違えば解散 or 活休するわな…と思わせられました。

5、LINK13 14:30~
かな~り昔に音源を聴いていた、千葉のメロコアバンド。メロコア?スカコア?みたいな感じだと思っていたのですが、今回聴いたらウッドベースのロカビリーみたいなバンドになっており、私が学生の頃に聴いていたイメージとはかなり違っていました。

パンクとは言え、大人の渋みを感じさせる音楽でした。

6、BALZAC 15:00~
個人的に懐かしさすら感じさせるバルザックですが、現役です。曲を覚えている程、聞き込んではいなかったのですが、一聴して気持ち良くなるようなキャッチーな曲の連発。どんだけコーラスするんじゃい!と思わせられます。

それにしてもボーカルの「闇闇闇」と書かれた服といい、ナンセンスなのかハイセンスなのかわからないところが、またファンにとって魅力なのかもしれません。

7、STRANGE FACTORY 15:30~
終わり3曲ぐらい見れました。緻密に練りこまれた楽曲は衝動的ではなく、どうしても大暴れとはいかない感じなのですが、聴くと内面的な気持ちが燃え上がるバンドです。ライブハウスACBの暗い雰囲気ともマッチしていたように思えます。

8、MOSQUITO SPIRAL 16:00~
あのBAKIさんが在籍するバンド、モスキート・スパイラル。楽曲はやはりというか、JACKS'N'JOKER譲りのアメリカンロック路線を感じました。正直、GASTUNKの楽曲が好きだった私はGASTUNK程には、のめり込め無いのと、メタルっぽい楽曲もあればハードコアっぽい楽曲もある事が散漫に感じました。

厳しい事を言ってしまいましたが、BAKIさんのエンターテイメント性、客を盛り上げる力というのは凄まじいもので、パワーを貰いました。

9、THE LAST 17:00~
完全に大本命でした。津山のLAST。津山V.A.の「未来ハ僕ラノ手ノ中」や「Get Back Our Future」でがむしゃらなジャパコアサウンドを披露しており、個人的にDISTURDやTHE SICK以上に注目していたLAST。

全然東京にも来てくれなかったと思うのですが、今回初めて見る事が出来ました。

もう1曲目からOUTOの「正直者は馬鹿を見る」というど直球なカバーで、彼らのルーツやジャパコア敬愛精神を改めて再認識。その後も、ボーカルの着ているTシャツのNEGATIVE APPROACHよろしく、衝動的なジャパコアソングの連発。

またボーカルも小さな体でがむしゃらに走り回り、叫び、衝動を体現していて非常にかっこよかったです。MCの拙さも可愛いもの。パワーで押し切る、正しくパンクで、正しくハードコアなライブでした。

津山という魔境からは、どんどんと凄いバンドが排出されてくるものだと、素直に驚きましたね。

10、HELLCHILD 18:00~
RUIDOSA INMUNDICIAを見ようか迷ったのですが、視聴した時に好みではなかったので、今回は良いかなと思ってスルーしてしまいました。

再結成後のHELLCHILDは凄くかっこいいのですが、EARTHDOMの一番手という事で場が温まっていなかったのか、やや盛り上がりに欠ける部分はありました。

11、HISATAKA 18:30~
このバンドも昔から音源で知っていて、見る事が出来ていなかった大阪のハードコアバンド。

坊主で、Tシャツにレザーパンツという姿のボーカルが独特の雰囲気。東京のバンドにはない持ち味。曲は初期あぶらだこにも通じるような屈折したハードコアで、90年代後半から2000年代前半のファストシーンを思わせるものでした。

楽曲は改めて聴いても最高です。

12、CRUDE 18:50~
HISATAKAとCRUDEの時間が被っていて、ラスト3曲ぐらいを見ました。正直、HISATAKAは良かったですが、CRUDEを見ればよかったとも思いましたよ。場の盛り上がりも最高潮。ギターソロが耳に染みます…。

13、SMASH YOUR FACE 19:20~
最初は奇形児を見てたのですが、正直、ちょっと再結成後の曲にしんどくなってきたって言うのはありますね。音楽の方向性が変わるのは全然ありなのですが、初期のパンク期の曲もキーボードの導入で雰囲気が変わってしまいましたし、後期の曲はちょっとブルース色が強すぎて、個人的な意見ではあるのですが、奇形児でやらなくても良い事なのかなぁ、とは思ってしまいます。

そんなこんなでLOFTからURGAに移動してSMASH YOUR FACE。初めて見たんですけど、ある意味想像通りのはちゃめちゃなライブで、ガレージ・パンクでありながら、ライブは完全にハードコア。覆面のメンバーが下半身裸でステージから降りてきたりと、とにかくめちゃくちゃでした。元気を貰えるライブとはこういうものなのではないでしょうか?

14、KENZI & THE TRIPS 20:00~
少し休憩してから、ケントリに向かいました。ケントリってまだやってるの?と思っていたのですが、どうやら去年ぐらいから活動していたようです。

正直、KENZIさんに関しては近年のソロ活動の微妙な楽曲や、ブログでファンにカンパを募った事などから、完全に落ちぶれたヒーローと化していたのかと思っていたのですが、ステージ上のKENZIさんは非常にオーラに満ち溢れていました。

歌唱力、パフォーマンス、共に優れていて、「リーダーをつぶせ」なんて聴いた日にはいやがおうにも盛り上がります。再結成後の新曲も演奏していましたが、それはパンクとは掛け離れた楽曲で、当たり前ですが数十年も時が経てば音楽の趣味も変わるものだと思いましたね。

15、MOB47 21:00~
数年前にも来日を見たMOB47。メンバーは微動だにしない、ストイックに演奏をこなすタイプなのですが、その楽曲の爆発力たるやです。そして私自身、80年代ハードコアが大好きで、MOB47スタイルのマンゲルハードコアがいかに好きだったかを思い出させてくれました。

本当に最高です。正直、数年前の来日で見た時より興奮したかもしれません。素晴らしい、ハードコアクラシックと呼べる楽曲の数々に興奮しました。

16、THE LAST SURVIVORS 21:40~
前回はKAPPUNKで他の重要なバンドと時間が被っていて見られなかったので、今回こそはと見に行きました。ストイックなステージング、楽曲。無駄のないRAW HARDCORE。

初期3枚のEPの曲が中心かと思いきや、かなり新曲が増えているようで、私の聴き慣れない曲が多かったです。ただ、ポストパンク調のものありと、曲の振り幅も広がっており、個人的に楽しめました。

17、OLEDICKFOGGY 22:00~
正直、この手のラスティックな楽曲は好みではないのですが、どうやってメンバー募集したら、こんなに個性的でおしゃれな風貌の人たちでバンドを組めるのかと、真剣に教えてもらいたいぐらいです。

当たり前ですが、曲も後半にいくに従ってキラーチューンをどんどん繰り出してきて、最後はすごい盛り上がりでした。

18、CB 23:30~
以前にリリースされていたCD-Rアルバムを所持していてなんとなく覚えていたバンドCB。ex-LEBERATE, VEIHAIZの岡やん率いるバンドです。なんとメンバーは2人脱退して、現在ドラムもギターも脱退予定との事でメンバー募集をMCで行ってました。

しかし崩壊しかけのバンドとは思えない程の勢いある楽曲。ドラムがブルータルな王道のジャパコアで、想像以上に楽しめました。

19、悪意 0:00~
かなり久しぶりに見る九州のハードコア、悪意。見るのは5年ぶりぐらいでしょうか?小柄なボーカルがMCで沢山喋る様は脳裏に焼き付いており、ボーカルを一目見ただけで、悪意というバンドの姿が蘇りました。

爆発力のある楽曲も素晴らしく、個人的にではありますが、締めに相応しいバンドだなと思いました。

【まとめ】

この後も、ガンフロンティア、クルイゴトの深夜公演が残っていたのですが、さすがに体力の限界だったので家に帰りました…。

個人的にですが、

1、MOB47
2、THE LAST
3、BACTERIA

という感じで良かったです。後半、やはり個人的にこれと言って凄く見たいバンドがなかった、いや、なかったわけではなかったのですが、CHAOS CHANNELとか、NO CUTとか、すごい見たかったバンドが全てMOB47と時間帯が被っていたのがなんとも残念でした。