●2015年10月10日(土)●

【殺害塩化ビニール クルクルパー企画
『変態ギグ2015』】

四日市ぜんそく
殺(KILL)
呑百姓
おいおい教バンド
鬼畜ゲトリスト
機械DOTEちん
人間扇風機

ゲスト : 猛毒
総合看守 : フジジュン
墓守 : ツージーQ

前売\2,500
当日\3,000

open/start
16:00/16:44

という事で、去年に引き続き変態ギグに行ってきました。殺害塩化初期に行われていたという「変態ギグ」は、そのまんま変態なバンドが集まるという殺害の本企画とはズレたものだったでそうです。2014年にイベント自体が復活。今年も行われるという事で、恒例の企画と化していくのかもしれません。

今回の目玉は四日市ぜんそくのオリジナルメンバーによる再結成。「変態ギグ2014」では、人間扇風機、下痢、という名前の四日市ぜんそくのコピーバンドが2つも登場して、四日市ぜんそくの復活を予期させましたが、ついにオリジナルメンバーでの復活となります。そして四日市ぜんそくと言えばAIDSやゴリライモと共に殺害初期を支えたバンドなのですが、一般層には一切認知のない愛知県のバンドなのでした…。

1、殺(KILL)
1度解散したはずの殺も復活!初めて聴いた時から見た目の割に、音楽は派手さがなく、かなり地味なインダストリアルをやってるな…と思ったものですが、気づけば曲も覚えており、なんだかんだ個人的な気持ちも盛り上がりました。煙を撒き散らしたりと迷惑千万なライブパフォーマンスでしたが内容は良かったです。

2、人間扇風機
去年に引き続き四日市ぜんそくのコピーバンドが登場。ボーカル以外がセーラー服という強烈なヴィジュアルと、本家のヴォーカルよりも気合いが入っているんじゃないかというボーカルのパフォーマンスや強烈シャウト。本家に負けずとも劣らずのコピーバンドとなっております。勿論、名曲「人間扇風機」も演奏。

3、機械DOTEちん
レイブマンと呼ばれる人物のデジタルハードコアな音楽に合わせて、客にオムツを履かせるという恐ろしいグループです。おじさんや、パンクファッションに身を包みキメキメの男性もオムツを履かされていたのはシュール。女の子のオムツを履いた姿には少し興奮しました…。

まさかの尺が余って2回目のステージもあり、QP-CRAZYでおなじみのツージーQがブレイクダンスを披露していました!

4、デジタルシティジャンキーズ
本来は出る予定がなかったのですが、尺が余っている関係から急遽出演。ライブの予定ではなかったので私服と思われるメンバーがステージに立っていましたが、その私服姿もかっこよくて好印象。1stアルバムを出したせいか、女子のファンも付いて、完全な飛び入り参加にもかかわらず盛り上がっておりました。

5、鬼畜ゲトリスト
最近になって殺害からCD-Rをリリースした謎のユニット。ドラムレスで、最初はギターの音に合わせてトリプルボーカルがよくわからない言葉を韻を踏みながら発していました。リズム隊の後ろでは幼稚園児姿のコスプレをした女性が口にガムテープを貼られ縛られているというシュールな光景…。

そして2曲目が終わったところで何が起こるのかと思ったら、その女性が舞台の真ん中で脱がされ、パンツの中にバイブを入れられたり、おもちゃのバッドで股間を叩かれたりとやりたい放題。仕舞いには乳首に注射を刺されて注射器をくるくる回されるという本格SMイベントもビックリの内容で、見ているこちらが痛くなる程でした。

更には下着を脱がせてケツを丸出しにさせたかと思えば、そのお尻の穴に向かってダーツを始めたり、その後は火炎放射を女の子に浴びせたりと、まさに鬼畜そのもの。

勿論、女性は仕込みなのでしょうが、それも含めてこんな企画をやろうなんてどうかしてますよ(笑)完全に気が狂った発禁モノの内容で、今後もこんな事が出来るなら凄いと思います。

6、おいおい教バンド
どんどんと激しさを増していくライブパフォーマンス。泡を飛ばしたり、物を投げたり、やりたい放題。先ほどまでに比べれば、かなりポップですが、客の男性の頭にビニール袋を被せて、ビニール越しに舌で舐め回したりと、変態としか言いようのないパフォーマンスには驚愕するばかりでした。

7、猛毒
変な風格が漂い始めている猛毒。やはり亀ちゃんのフリーキーなギターは、USインディの崩壊的なロックを連想させてくれるので好きです。定番のスラッシュソングに、名曲(?)「座頭市」、あとは新曲と思われる楽曲も演奏していました。アンコールもあって、中々盛り上がっておりましあ。

8、四日市ぜんそく
今回の目玉であったであろう愛知県のパンクバンド、四日市ぜんそくの再結成!敢えてジャンル分けするならばハードコアになるのでしょうが、曲とポップで、初期のザ・スターリンなんかの影響を感じさせます。

ボーカルのゴッドマンは風格十分。おじいちゃんのマスクを付けてヨボヨボ歩いて登場。2曲目からマスクを外してパフォーマンス。ややボーカルが弱い感じもありますが、由緒正しくB級ハードコアをしておりました。白熱のうちに演奏終了。

8、呑百姓
恐らくは流血ブリザードのユダ氏による農家ハードコア、呑百姓。1年間で4枚もCD-Rアルバムをリリースしているという驚異的なリリースペース。4枚も音源を出したから当たり前なのですが、1年前に比べて曲が大幅に増えておりました。

どれも替え歌だったり、適当な曲だったりするのですが、不思議とポップで楽しく、メンバーの異様な見た目とコミカルなパフォーマンスと共に聴くと悪くないんですよね。

やはりユダ氏の人を取り込む吹っ切れたパフォーマンスは才能だと思います。次第に呑百姓の音源なんて真面目にチェックしていないであろうお客さん(私の事です)も彼らの世界観にハマっていったように見えました。ラスト曲は去年も演奏していた「こやし」というショートナンバー。曲の最後に大根を折って客に投げておりましたが、投げやりにならずに、今回は演奏や正統派パフォーマンスで、見せる、聴かせるパフォーマンスをしていたと思います。

想像していたよりもパワーアップしていて驚きました。

【総評】

去年が何のユニットかわからない出演者が多かったのに対し、今回は演者の身元がしっかりしているので、そんなに狂気的な内容にはならないと思っていたのですが、完全に度を越えた内容でした。常に殺害塩化ビニールからは刺激を貰い続けています。これからも一生、殺害に付いていこうと思えたイベントでした。

そしてロクデナCD-Rで散財してしまいました…。