●2014年1月18日(土)●

March Of The Final Decade 2014
RAGING FURY / CASBAH / SOLITUDE / FASTKILL
渋谷サイクロン

…という事で、90年代のSACRIFICE、CASBAH、RAGING FURYの3マンを思わせるイベントです。単純にSACRIFICEがSOLITUDEになっただけなんですけど。

そして私はCASBAHとFAST KILLという新旧、国産スラッシュバンドの大御所が交えるのを楽しみにしていたのですが、FASTKILLはベースの方がお亡くなりになられて出演キャンセル。本当に好きなバンドの1つだったので、ただただ残念です。このまま解散なんて事にはならないで欲しいと思っています。

そして客入り。どんなにバンド側が、「まぁ、そこまで入るわけないっしょ」と思っていたとしても、「こんなに?!」と言う程、少なかったです。日本のスラッシュメタルがこんなに盛り上がっていないとは思っていませんでした。

でも名古屋のOUTRAGEとCASBAHの対バンは速攻売り切れたんでしょ?FASTKILLがキャンセルになったから?どうしてなのだー!!!

そして年齢層もかなり高め。私のような若造はほとんどおらず、一生ジャパメタ聴いてそうな先輩方に囲まれてました。

・SOLITUDE
本人達がSAXONからの影響を公言するように典型的なPOWER METAL。よくも悪くもヘヴィ・メタルが凝縮されたようなサウンドです。ドラムのドコドコ具合にSACRIFICEの面影を感じなくも…ない。

嫌いなタイプのサウンドではないのですが、このタイプのサウンドはライブで聴くと眠くなってくるんですよね。私、同じところに立ってるのとか無理なタイプなんで…。でもライブパフォーマンスは中々でした。

・CASBAH
正直、ナメてました。期待はしていたのですが、ここまで凄いものだと思っていませんでした。国産スラッシュメタル、CASBAH。初期の頃に見られた白塗りメイクなんて勿論ありません。スウェット姿で登場した羽鳥さん(Vo)。一見すれば、ヘヴィメタルとも無縁そうなこの男性。

しかし、ステージングは神懸かっていた!!まさに魂の歌とでも形容したくなるような力強いシャウトに、とにかく動き回る暴力的なステージング。まさにヘヴィメタル meets ハードコア!!一時的な再結成にも関わらず、下手な現役バンド等、粉々に粉砕してしまうようなオーラがありました。

これはハードコアで言えばGAUZEとか、第一線級のバンドにだけ見られるようなオーラで、そんじょそこらのバンドが出せる雰囲気ではありません。まさにバンドマジック。

曲もV.A.「DEVIL MUST BE JAPAN」の曲などの初期の曲も連発。少ない人数ながらにモッシュも起こり会場は大盛り上がりでした。次のライブもいつかわからないですし、人生で見ておいてよかったと素直に思えました。

・RAGING FURY
関西のスラッシュメタル大御所。僕はyoutubeで少しだけ曲を聴いた程度ですけど、30年を越える歴史を誇るバンドです。SOLITUDEやCASBAHでも客がまばらに感じたので、皆さん、このRAGING FURYを当然の如く楽しみにしているのかと思っていたら、CASBAHより人が引いた感じでした。

ただし曲は凄い。完全に海外の第一線のスラッシュメタルを越えた楽曲の数々で、複雑な展開でありながら、キャッチーでストレートに感じさせるという素晴らしいものです。新しめの楽曲もやっていたようでしたが、途中から連発された初期の曲の方が圧倒的にかっこよかったですね。

初期のがかっこよく聴こえてしまうのが、この手のジャンルの悲しいところ…。

またステージングこそ、前述のCASBAHに比べたら地味に見えましたが、MCの上手さは関西のバンドならではでしたね。メタルもパンクも関西人は喋りが上手です。

【総評】

お客さんが入っていなかったのと、FASTKILLの件は寂しかったけれど、なんだかんだ行ってよかったと思えるイベントでした。