●2013年11月2日(土)●

E.A.T.E.R(from SWEDEN) / VENDETTA / TOM AND BOOT BOYS / CRUCIAL SECTION / THE SLOWMOTIONS / トリコマイシン(from 沖縄) / HAT TRICKERS / LIFE


OPEN 16:30

START 17:00

予約 2000 yen
当日 2300 yen

スウェーデンのハードコアバンド、E.A.T.E.Rの来日です。どうもここ最近、どこに需要があるのかわからないバンドの来日が増えています。E.A.T.E.Rもその1つでしょう。70's PUNKのEATERが再結成して来日する方がまだわかります。どうしてスウェーデンのE.A.T.E.R?

今回。見事にEPが再発されましたが、元々「レア」という事以外では対して有名でもなかったE.A.T.E.R。一時期、EPの音源とカセットの音源を合わせたブートレッグ編集盤CD(私も持っています)が出回りましたが、どうもメロディアスにも、ブルータルにも成りきれない中途半端なRAW PUNKというイメージで、「ふ~ん」と思いながら、正直聴いた回数は少ないです。

ただスウェーデンで80年代に活動していたバンドは見たい。それだけなんですよね。あとは好奇心もあって。来日するなんて先ず考えられなかったバンドですからね。

1、VENDETTA
今回の企画を主催したVENDETTAが1番目。1番目にも関わらず客側の密度は濃く、人気のあるバンドである事が伺えました。どこぞのCDショップの紹介文でVARUKERSみたいと形容されていて期待していたのですが、確かに、DISCHARGEのように畳み掛ける場面と、70's PUNK ROCKのようなキャッチーさを持ち合わせており、近いバンドをあげるとVARUKERSになります。

良質なバンド。

2、TOM AND BOOT BOYS
解散詐欺ばっかりで活動しているのか解散したのかサッパリわからないトム。数年前に解散ライブを見たはずなのですが、何故か(?)現在もやっています。

やっぱり最高。グダグダ感含めてね。曲の演奏中でも手の動きを中断してビールを飲みに行かなくてはいけない、ギター件ボーカルのDRUNK具合が凄い。

更にいつガラガラガラと崩れてしまうかわからないような、ガタガタの演奏。楽器が下手なわけではなくて、やる気がないからガタガタというどうしようもない感じ。でも曲はかっこいい。素晴らしい事じゃないですか?

RAW PUNKとはこういうものを言うのだと思います。私は絶対的に支持します。まだまだライブを続けてください。

3、THE SLOWMOTIONS
見た事ない人がステージに上がっていると思ったら、メンバーが変わったってどこかのサイトで見たな…と思い出したSLOWMOTIONS。

正直、70's系のポップな音で苦手な類いなバンドだったのですが、ボーカルが変わってイメージが変わった?改めて聴き直すと凄くかっこよくて、思わず前の方に出ていって見てしまいました。

4、HAT TRICKERS
演奏も美味いし、メイクや衣装でヴィジュアル的にも魅せてくれるし、曲もキャッチーで哀愁漂うもの。素晴らしい!!ただ私の好みではない。それだけです。

5、CRUCIAL SECTION
ツアーを終えた後のCRUCIAL SECTION。やっぱりさ。最高なわけ。あそこまでではないにしても、そもそも日本のHERESYとでも言えるんじゃないの?タメてからの爆発、緩急のある展開が凄い。

昔見ていた時とは別のバンドじゃないかと言う程に素晴らしい。個人的にスラッシュが好きというのもあるのだけれど、これから国内のスラッシュ・クロスオーヴァーシーンを担っていくバンドなのではないかと思います。

6、トリコマイシン(沖縄)
今回の地方バンド枠(?)。Googleで調べても音源の1つも見当たらず、沖縄でライブを行っている情報が他人のライブレポートから少し伺えるぐらい…。ただし、なんとなく名前からして凄いバンドな気がしていました(笑)。

リズム隊は特別派手でもない普通の方々。そしてライブが始まると楽屋からボーカルが登場。レザーに身を包んだパンクスの王道ファッションのボーカル。敢えて言うならパーマなのが少し気になるが、その彼が凄い。

少しリバーブが効いていますが凄いシャウト。日本語詩もモノになっているが、基本は破滅系。マイクを握って顔を歪ませてシャウトする姿は、あのGERMSのダービークラッシュを思わせます。

実際に何から影響受けているかはわからないけど、DISCHARGE、RIISTETYT、KAAOS等のD-BEATルーツのフィンコアの影響を感じました。そこにメタリックなギターソロが入るというサウンド。それが見事なまでに完成されているのだからたまらない。はっきり言って、この音は滅茶苦茶凄いです。

以前に見たRAPPAと言い、日本の地方パンクには東京や大阪、名古屋等のCITYの音とは別の、突然変異的な音が、地方だからこそ産まれるのではないかと考えています。私は地方パンクの恐ろしさを改めて実感すると共に、沖縄の印象は彼等のおかげで格段に良くなりました。

音源がリリースされれば新品で購入したいですし、ホームページでも作ってライブ日程でも書いていただければ通いたいと思えたバンドの1つです。

7、LIFE
彼等も昔に比べて随分と成長したバンドの1つだと思います。もう「貫禄」という言葉が似合うステージング。長い髪の毛にクラストパンツで、メタリッククラストを象徴するかのようなボーカル。そして雑音の中で整合感のあるサウンドを鳴らすリズム隊。

敢えて言うなら、その複雑さが苦手なのかも。曲が良く練られ過ぎてるんだよね。ドラマチックですしね。クラストはENTぐらい馬鹿でいいと思っています。でも久しぶりに見て、素直にかっこいいと思えました。

8、E.A.T.E.R
スウェーデンハードコア、EATER登場。先ず昔は4人だったのに5人です!!昔は髪がふさふさしていたのに、今回は5人中4人がハゲです。まぁ、昔と言ってもブートCDのパッケージでしか見た事ないような人達だったので、外見の変化は問題ないのですが…。

音源に比べてRAW度は減り、かなり整合感のある演奏でした。ツアータイトルにもなっている「DOOMSDAY TROOPS」は燃えます。まぁ…特別悪くはなかったのですが、Terveet kadetの後だと霞むと言うか、そんな感じでした。

今回は来日イベントが同じ日に被っていたせいか、来日バンド有り、対バンも良い割にはお客さんが入っていなかったと思います。また多数のお客さんで盛り上がっていたら感想も違ったかも?

でも見たいバンドも見れましたし、トリコマイシンという収穫もありましたし、満足がいくライブイベントになりました。