民主、逆風・亀裂に苦心 道議選
10日投開票された道議選(定数104)では自民系と公明党で過半数を占め、道政与党は引き続き高橋はるみ知事を支える構図となった。政権への逆風も受けた民主党は、第2党にとどまった。新党大地直系の議員が道議会で初めて議席を得たが、そのほかの少数・地域政党は全員敗れた。
◇
統一地方選の前半戦で全国的に苦戦した民主党。改選前を1議席上回る40人の公認・推薦候補が当選し、民主党北海道に落胆の色は広がっていない。高橋由紀雄選対委員長は「40議席を確保し、党の政策を訴える足がかりにできる」と語った。
道議会第1党を狙い、12選挙区で複数の候補を立てた。共倒れはなかったが、道連の佐野法充幹事長(札幌市豊平区)や、4期目を目指した蝦名清悦氏(同市北区)らが敗れる波乱もあった。
定数1の選挙区で特に厳しかった。民・自系の対決型は12選挙区あり、民主系が制したのは檜山振興局と北斗市のみだった。
北見市では連合北見が支援する党公認の長南幸子氏が、党推薦の鳥越良孝氏と争う形で敗れ、民主支持層に亀裂を生んだ。
連合の組織内にも波紋が広がる。今回の長南氏の得票率は約22%。連合が支援する候補は過去の選挙で30%超の得票率を得ていたといい、党北見支部は「(こんな得票率は)経験がない」といい、今後総会で分析する方針だ。
連合の組織内にも波紋が広がる。今回の長南氏の得票率は約22%。連合が支援する候補は過去の選挙で30%超の得票率を得ていたといい、党北見支部は「(こんな得票率は)経験がない」といい、今後総会で分析する方針だ。
■自公堅調、改選前上回る
一方、道政与党の自民党系、公明党は、改選前議席(自民50、公明5)をいずれも上回った。自民系51人、公明党8人が全員当選し、高橋はるみ知事との連動も功を奏した。無投票で5選した同党道連の竹内英順幹事長は「民主政権に安定感がないことへの不満が現れた結果。地域の実情を分かっているのは、やはり自民党と判断して頂いた」と自信をのぞかせた。
公明党も初めて擁立した苫小牧市で議席を獲得。候補の乱立で大激戦となった札幌市北区や旭川、函館、釧路各市でも取りこぼしはなく、最多議席を獲得した。札幌市北区で5選した佐藤英道党道本部幹事長は「これまで以上に道民の視点に立った政策提言をしたい」と語った。
■大地に存在感 共産苦戦 1議席
1議席を獲得した政党は明暗が分かれた。
新党大地は前衆院議員の鈴木宗男代表が収監前に直接擁立にかかわった釧路、帯広、根室の3人の直系候補のうち、帯広の山崎泉氏が自民現職を破り、道議会では初めての議席を得た。「代表不在」(代表代行・浅野貴博衆院議員)でも存在感を示した格好だ。
浅野氏は「代表の政治理念がたたき込まれている。道議会で存分に活躍して欲しい」とエールを送った。民主会派に加わるかどうかについて、浅野氏は「検討中」と述べるにとどめた。
釧路市で落選した山崎晃氏は、推薦を受けた大地の全面的な支援を受けた。当選ラインに2500票ほど届かなかったが、選対関係者は「大地の力は見せつけることができた。代表が戻るまで守っていかなくては」と語り、「ムネオ票」の結束を確認するきっかけになったもいえそうだ。
対して共産党は、選挙前の2議席のうち、小樽市の議席を失い、道議会は旭川市の1議席だけとなった。同党道委員会の青山慶二書記長は「組織そのものの力量、実力が足りなかった」と課題を挙げた。
■地域政党・新勢力 議席獲得ならず
旭川市などに擁立した、みんなの党、市民ネットワーク北海道、地域政党「無所属・道民党の会」はいずれも議席に届かなかった。60%を下回る投票率の中で、無党派層の支持が十分得られなかったことも影響したとみられる。道民党の会の代表で、苫小牧市で落選した鳥越浩一氏は11日、「短い選挙期間で有権者の市民に(訴えが)浸透しなかった」。札幌市北区で落選した市民ネット北海道の佐藤典子氏も事務所で、「一人ひとりに訴えていく時間がなかった」と語った。
朝日新聞
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001104120004
◇
統一地方選の前半戦で全国的に苦戦した民主党。改選前を1議席上回る40人の公認・推薦候補が当選し、民主党北海道に落胆の色は広がっていない。高橋由紀雄選対委員長は「40議席を確保し、党の政策を訴える足がかりにできる」と語った。
道議会第1党を狙い、12選挙区で複数の候補を立てた。共倒れはなかったが、道連の佐野法充幹事長(札幌市豊平区)や、4期目を目指した蝦名清悦氏(同市北区)らが敗れる波乱もあった。
定数1の選挙区で特に厳しかった。民・自系の対決型は12選挙区あり、民主系が制したのは檜山振興局と北斗市のみだった。
北見市では連合北見が支援する党公認の長南幸子氏が、党推薦の鳥越良孝氏と争う形で敗れ、民主支持層に亀裂を生んだ。
連合の組織内にも波紋が広がる。今回の長南氏の得票率は約22%。連合が支援する候補は過去の選挙で30%超の得票率を得ていたといい、党北見支部は「(こんな得票率は)経験がない」といい、今後総会で分析する方針だ。
連合の組織内にも波紋が広がる。今回の長南氏の得票率は約22%。連合が支援する候補は過去の選挙で30%超の得票率を得ていたといい、党北見支部は「(こんな得票率は)経験がない」といい、今後総会で分析する方針だ。
■自公堅調、改選前上回る
一方、道政与党の自民党系、公明党は、改選前議席(自民50、公明5)をいずれも上回った。自民系51人、公明党8人が全員当選し、高橋はるみ知事との連動も功を奏した。無投票で5選した同党道連の竹内英順幹事長は「民主政権に安定感がないことへの不満が現れた結果。地域の実情を分かっているのは、やはり自民党と判断して頂いた」と自信をのぞかせた。
公明党も初めて擁立した苫小牧市で議席を獲得。候補の乱立で大激戦となった札幌市北区や旭川、函館、釧路各市でも取りこぼしはなく、最多議席を獲得した。札幌市北区で5選した佐藤英道党道本部幹事長は「これまで以上に道民の視点に立った政策提言をしたい」と語った。
■大地に存在感 共産苦戦 1議席
1議席を獲得した政党は明暗が分かれた。
新党大地は前衆院議員の鈴木宗男代表が収監前に直接擁立にかかわった釧路、帯広、根室の3人の直系候補のうち、帯広の山崎泉氏が自民現職を破り、道議会では初めての議席を得た。「代表不在」(代表代行・浅野貴博衆院議員)でも存在感を示した格好だ。
浅野氏は「代表の政治理念がたたき込まれている。道議会で存分に活躍して欲しい」とエールを送った。民主会派に加わるかどうかについて、浅野氏は「検討中」と述べるにとどめた。
釧路市で落選した山崎晃氏は、推薦を受けた大地の全面的な支援を受けた。当選ラインに2500票ほど届かなかったが、選対関係者は「大地の力は見せつけることができた。代表が戻るまで守っていかなくては」と語り、「ムネオ票」の結束を確認するきっかけになったもいえそうだ。
対して共産党は、選挙前の2議席のうち、小樽市の議席を失い、道議会は旭川市の1議席だけとなった。同党道委員会の青山慶二書記長は「組織そのものの力量、実力が足りなかった」と課題を挙げた。
■地域政党・新勢力 議席獲得ならず
旭川市などに擁立した、みんなの党、市民ネットワーク北海道、地域政党「無所属・道民党の会」はいずれも議席に届かなかった。60%を下回る投票率の中で、無党派層の支持が十分得られなかったことも影響したとみられる。道民党の会の代表で、苫小牧市で落選した鳥越浩一氏は11日、「短い選挙期間で有権者の市民に(訴えが)浸透しなかった」。札幌市北区で落選した市民ネット北海道の佐藤典子氏も事務所で、「一人ひとりに訴えていく時間がなかった」と語った。
朝日新聞
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001104120004