阿寒マリモ分類確定 オランダ研究者 希少性を裏付け | くしろぐ

阿寒マリモ分類確定 オランダ研究者 希少性を裏付け

【阿寒湖温泉】生物学上の分類が定まっていなかった釧路市阿寒湖のマリモは「アオミソウ科マリモ属」-。オランダの研究者が釧路市教委マリモ研究室などの協力でまとめた論文が、マリモの分類を確定させたと研究者の間で評価を受けている。国の特別天然記念物で絶滅危惧種でもある阿寒湖のマリモが他の球状藻類とは別の属に分類され、希少性が再確認されるとともに、保全にも役立ちそうだ。

論文を執筆したのはオランダ国立植物標本館のクリスティアン・ボーデカー研究員で、同館の論文集に昨年末に発表した。5年前からマリモ研究室の若菜勇学芸員ら日本の研究者からDNA情報の提供を受け、海外のデータも合わせて塩基配列や細胞構造の違いから分類した。

阿寒湖のマリモは糸状の藻が絡まりながら球状になり、5~7年で直径25センチまで成長し、最大で30センチを超える。球状となる藻類は、国内では関東以西で広くみられるアオミソウや、宗谷管内猿払村・キモマ沼や阿寒湖の一部に生息する通称「タテヤママリモ」などがあるが、阿寒湖のマリモよりは小さい。

北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/284677.html