被災の音楽家に光を 釧路出身 オーボエ奏者高島さん フィンランドで慈善演奏会 | くしろぐ

被災の音楽家に光を 釧路出身 オーボエ奏者高島さん フィンランドで慈善演奏会

東日本大震災で被災したオーケストラや音楽家の一日も早い復帰を願い、釧路市出身でフィンランドのヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団首席オーボエ奏者、高島拓哉さん(32)が首都ヘルシンキで24日夜(日本時間25日未明)、音楽仲間に呼び掛け臨時編成する約100人のオーケストラによるチャリティーコンサートを開く。高島さんは「少しでも早く日本に笑顔が戻ってくる事を願います」と準備を進めている。

高島さんは道教大札幌校卒業後、フィンランドに留学。2001年、同国のトゥルク・フィルハーモニックに入団し、ヘルシンキ・フィルへ移籍した。

大地震発生後、日本発のニュースにくぎ付けとなり、「演奏家としてできることを」と、インターネットの交流サイト「フェイスブック」で慈善公演開催を呼び掛けた。

自らも過去3回参加し、現在はオーケストラマネジャーを務める国際教育音楽祭パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)の修了生や、フィンランドの音楽家らに協力の輪が広がった。

親日家のヘルシンキ・フィル名誉指揮者、レイフ・セーゲルスタムさんが出演を快諾。アハティサーリ前大統領も後援者に名を連ねた。1700席のフィンランディアホールが会場を無償提供する。収益は全額、日本オーケストラ連盟を通して寄付する。

演奏会の副題は「オーロラの光と共に心を込めて、音楽仲間より」。曲目はシベリウスの交響曲第2番、武満徹の「弦楽のためのレクイエム」ほか。高島さんは「僕たちの気持ちを日本に届けたい」と話している。

同国内では、トゥルク・フィルも高島さんが参加して9日に慈善公演を予定。教会や国立オペラ劇場などでもチャリティー公演が行われている。

北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/284196.html