北海、あと1点届かずも粘りの野球展開…センバツ第9日
◆第83回センバツ高校野球第9日
▽準々決勝 北海4―5九州国際大付(31日・甲子園) 1963年の準優勝以来48年ぶりに8強入りした北海は、準々決勝で九州国際大付(福岡)に4―5で惜敗した。初回に先制を許すなど3度先行されながら、いずれも追いつく粘りの野球を展開。2点差で迎えた9回には、途中出場の石川圭太(3年)がこの試合2本目の適時打を放って1点差。さらに1死一、二塁の好機をつくったが、力尽きた。創部111年目を迎える道内屈指の伝統校は、通算7度目の春夏連続出場へ向け再スタートする。
伝統校の意地を見せた。北海が3度、食らいついた。初回、エース・玉熊将一(2年)が先制を許すが、3回に相手投手の暴投で同点。1点勝ち越された4回2死二塁では、氏家崚(3年)が4球連続ファウルで粘った後の8球目を、中前に同点適時打。再び勝ち越された後の7回1死二塁には、代打の石川が初球を左翼線に運ぶ適時二塁打で追いついた。
2点差で迎えた9回には、先頭の4番・川越誠司(3年)の打球が、相手野手が交錯しての二塁打に。これを足がかりに1死一、三塁の好機をつくると、再び石川が左前に適時打。1点差まで詰め寄ったが、反撃もここまでだった。それでも、平川敦監督(39)は「打線が最後の最後まで食らいついてくれた」と称賛した。
「3回から準備していた。1本目は初球の直球狙いと決めていた」と、石川は胸を張った。昨秋は背番号7をつけながら、送球難で途中出場中心の6試合。この春は背番号16でのベンチ入りだった。父・克己さん(51)は、釧路江南で甲子園に2度出場している元高校球児。将来は父と同じ警察官を夢見るチーム一の俊足は「夏も甲子園に行けるように頑張ると報告したい」と笑顔も見せた。
同校初の2ケタ背番号の主将が、チームを一つにした。公式戦出場経験がない西尾匡人(3年)は、三塁コーチャー、伝令として大声で仲間を鼓舞した。坪岡英明部長(41)は「試合に出ていない人間には言いづらいこともあったと思う。言って聞かせるには説得力が必要。それを乗り越えたのは立派」と、たたえた。幼少期に野球のうまい友人にいつも泣かされ、それが悔しくて野球を始めたという背番号18が、昨春の全道大会V経験者8人がいる3年生と、玉熊ら2年生の間をつないだ。
夏に向け「玉熊を楽させるような打線をつくり上げたい」と平川監督。「質実剛健」とともに、北海建学以来の基本精神とされるのが「百折不撓(ひゃくせつふとう)」。どんな困難にあってもくじけない強い意志を持ち、北海ナインが春夏連続出場にチャレンジする。
スポーツ報知
http://hochi.yomiuri.co.jp/baseball/hs/news/20110401-OHT1T00047.htm
▽準々決勝 北海4―5九州国際大付(31日・甲子園) 1963年の準優勝以来48年ぶりに8強入りした北海は、準々決勝で九州国際大付(福岡)に4―5で惜敗した。初回に先制を許すなど3度先行されながら、いずれも追いつく粘りの野球を展開。2点差で迎えた9回には、途中出場の石川圭太(3年)がこの試合2本目の適時打を放って1点差。さらに1死一、二塁の好機をつくったが、力尽きた。創部111年目を迎える道内屈指の伝統校は、通算7度目の春夏連続出場へ向け再スタートする。
伝統校の意地を見せた。北海が3度、食らいついた。初回、エース・玉熊将一(2年)が先制を許すが、3回に相手投手の暴投で同点。1点勝ち越された4回2死二塁では、氏家崚(3年)が4球連続ファウルで粘った後の8球目を、中前に同点適時打。再び勝ち越された後の7回1死二塁には、代打の石川が初球を左翼線に運ぶ適時二塁打で追いついた。
2点差で迎えた9回には、先頭の4番・川越誠司(3年)の打球が、相手野手が交錯しての二塁打に。これを足がかりに1死一、三塁の好機をつくると、再び石川が左前に適時打。1点差まで詰め寄ったが、反撃もここまでだった。それでも、平川敦監督(39)は「打線が最後の最後まで食らいついてくれた」と称賛した。
「3回から準備していた。1本目は初球の直球狙いと決めていた」と、石川は胸を張った。昨秋は背番号7をつけながら、送球難で途中出場中心の6試合。この春は背番号16でのベンチ入りだった。父・克己さん(51)は、釧路江南で甲子園に2度出場している元高校球児。将来は父と同じ警察官を夢見るチーム一の俊足は「夏も甲子園に行けるように頑張ると報告したい」と笑顔も見せた。
同校初の2ケタ背番号の主将が、チームを一つにした。公式戦出場経験がない西尾匡人(3年)は、三塁コーチャー、伝令として大声で仲間を鼓舞した。坪岡英明部長(41)は「試合に出ていない人間には言いづらいこともあったと思う。言って聞かせるには説得力が必要。それを乗り越えたのは立派」と、たたえた。幼少期に野球のうまい友人にいつも泣かされ、それが悔しくて野球を始めたという背番号18が、昨春の全道大会V経験者8人がいる3年生と、玉熊ら2年生の間をつないだ。
夏に向け「玉熊を楽させるような打線をつくり上げたい」と平川監督。「質実剛健」とともに、北海建学以来の基本精神とされるのが「百折不撓(ひゃくせつふとう)」。どんな困難にあってもくじけない強い意志を持ち、北海ナインが春夏連続出場にチャレンジする。
スポーツ報知
http://hochi.yomiuri.co.jp/baseball/hs/news/20110401-OHT1T00047.htm