釧路信組、経営立て直し急ぐ 全信組連が支援 | くしろぐ

釧路信組、経営立て直し急ぐ 全信組連が支援

釧路信用組合(釧路市、岩田豊理事長)が信組の中央金融機関である全国信用協同組合連合会(全信組連)から40億円の資本支援を受けることになった。資本支援は2期連続。大口融資先企業が経営破綻し、2011年3月期決算は4期連続の最終赤字が避けられない見通しのため、支援により自己資本を積み増し、抜本的な経営の立て直しを急ぐ。

全信組連は10日、理事会を開き、同信組などへの資本支援を決めた。資本支援は優先出資の形で3月末までに実施する。財務基盤を強化し、支援後の自己資本比率は6%以上を確保する見通し。

早期の経営立て直しに向け、一般職を中心に大幅に人員を削減するほか、不採算店などの統廃合を検討する。役員報酬も大幅に削減。岩田理事長は今後の方向性について「規模は求めず、効率を求める」と強調した。

釧路信組は10年3月期にスーパー、建設会社など融資先企業の相次ぐ経営破綻で財務内容が悪化。全信組連から既存分の借り換えを含め30億円の資本支援を受けた。資本増強し、10年6月に整理回収機構(RCC)から迎えた石川達朗専務理事らを中心に信用リスク管理を強化するなど、経営健全化を進めてきた。

だが10年6月、土木業の村上建設(釧路市)が経営破綻。この影響で釧路信組の今上期(10年4~9月)の仮決算は7億1千万円の最終赤字を計上した。通期での黒字転換は厳しい情勢だ。

釧路信組は地域経済の低迷に加え、経営破綻した旧網走信用組合から02年7月に事業を継承した拡大路線、さらには元理事長による建設・土木業や水産加工業などへの強引な融資が響き、不良債権の増加につながった。

日本経済新聞
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