HAC社長に日航出身者起用・・・道など調整 | くしろぐ

HAC社長に日航出身者起用・・・道など調整

日本航空の経営撤退に伴い、今月末に新体制に移行する北海道エアシステム(HAC)が、新たな社長に日航出身者を起用する方向で調整していることが8日、わかった。複数の関係者が明らかにした。筆頭株主となる道が、日航などと調整している。道は、23日に予定されているHACの取締役会に、ほかの役員候補者とともに新社長を推薦する方針だ。

道はHACの経営陣について、「安定的な事業運営を行っていくためには、企業経営や航空事業、航空機の運航・整備などに精通している人材の参画が必要」との考えを示してきた。トップに日航出身者の起用を検討する背景には、新体制下でも航空機の運航や整備などの技術的な支援を続ける日航との連携を重視する狙いがあるとみられる。

HACの新体制を巡っては、8日の道議会予算特別委員会でも取り上げられ、高橋はるみ知事が柿木克弘氏(自民党・道民会議)の質問に対し、役員の構成や選任手続きを説明した。

それによると、経営陣は現在、道庁出身の4人と日航5人の9人体制だが、新体制では日航を2人に減らしたうえで新たな株主となる金融機関、関係自治体の代表者、企業会計の専門家を1人ずつ加える。

経営陣の選任手続きは、23日のHACの取締役会から始まり、道からの推薦に基づいて役員候補者を選ぶ。続いて31日の臨時株主総会で役員を選任し、社長はその後の取締役会で決める。

HACの新たな株主の出資比率は、道が36・5%、日航が14・5%、拠点となる丘珠空港を抱える札幌市が13・5%で、このほか、HAC便が就航する5市2町や経済界が出資する予定。

路線は、今年6月に見直す。1日当たりの丘珠発着路線は、函館線が4~6往復、釧路線が3往復、女満別線は3往復の予定。10月からは利尻線を1日1往復運航する。函館発着路線は、奥尻線が1往復、旭川線が土日のみの1往復とし、釧路線は8月に廃止する予定だ。

読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20110309-OYT8T00022.htm