タンチョウ越冬地 関東にも 環境省計画
■20年かけ道内から拡大
境省は4日、タンチョウの生息地を徐々に広げ、20年かけて関東地方での越冬を目指す「タンチョウ生息地分散アクションプラン」の素案をまとめ、釧路市で開いたタンチョウ保護増殖分科会で報告した。計画は4月から始まる。タンチョウの分散は1995年に検討が始まったが、具体化するのは初めて。
乱獲や湿地開発で一時絶滅が疑われたタンチョウだが、62年の冬季給餌(きゅうじ)開始後は増加している。2005年度には1千羽を突破、現在、道東に400つがい、約1300羽まで回復。夏の営巣地は十勝や網走、宗谷の各地方にも広がった。冬は給餌場に依存するため、ほぼ全個体が釧路で越冬。過密による弊害や、鳥インフルエンザや自然災害が発生すると一気に個体数が激減する危険性もあった。
プランでは、全体を5年ごとの4期に分けて計画を策定。2011年度からの第1期は、冬に7割のツルが集まる3大給餌場(伊藤サンクチュアリ、鶴見台、阿寒国際ツルセンター)の給餌量を1割削減。飛来数100羽を越える給餌場2カ所でエサを減らす。代わりに他の25カ所の給餌場ではエサを増やして誘導する。また、道内や東北の動物園での分散飼育を試みる。
第2期は、十勝での定着を進め、道央や道南でも給餌場を複数設置する。動物園での飼育個体を配置して群れを誘導する。第3期では同様の手法で東北に繁殖地を確保。第4期は関東に繁殖地を設け、最終的には給餌に依存しない個体数1千羽以上を目指す。
同省釧路自然環境事務所は「現在のペースでは20年後には個体数が倍となる。時間はあまりなく、計画を達成させたい」としている。
朝日新聞
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001103050003
境省は4日、タンチョウの生息地を徐々に広げ、20年かけて関東地方での越冬を目指す「タンチョウ生息地分散アクションプラン」の素案をまとめ、釧路市で開いたタンチョウ保護増殖分科会で報告した。計画は4月から始まる。タンチョウの分散は1995年に検討が始まったが、具体化するのは初めて。
乱獲や湿地開発で一時絶滅が疑われたタンチョウだが、62年の冬季給餌(きゅうじ)開始後は増加している。2005年度には1千羽を突破、現在、道東に400つがい、約1300羽まで回復。夏の営巣地は十勝や網走、宗谷の各地方にも広がった。冬は給餌場に依存するため、ほぼ全個体が釧路で越冬。過密による弊害や、鳥インフルエンザや自然災害が発生すると一気に個体数が激減する危険性もあった。
プランでは、全体を5年ごとの4期に分けて計画を策定。2011年度からの第1期は、冬に7割のツルが集まる3大給餌場(伊藤サンクチュアリ、鶴見台、阿寒国際ツルセンター)の給餌量を1割削減。飛来数100羽を越える給餌場2カ所でエサを減らす。代わりに他の25カ所の給餌場ではエサを増やして誘導する。また、道内や東北の動物園での分散飼育を試みる。
第2期は、十勝での定着を進め、道央や道南でも給餌場を複数設置する。動物園での飼育個体を配置して群れを誘導する。第3期では同様の手法で東北に繁殖地を確保。第4期は関東に繁殖地を設け、最終的には給餌に依存しない個体数1千羽以上を目指す。
同省釧路自然環境事務所は「現在のペースでは20年後には個体数が倍となる。時間はあまりなく、計画を達成させたい」としている。
朝日新聞
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001103050003