釧路港の霧笛:海保から市に無償譲渡 市民団体が保存、展示へ /北海道
昨年3月まで釧路市の釧路港で使われていた霧信号(霧笛)が3日、釧路海上保安部から市に無償で引き渡された。同海保によると、実際に鳴らせる機器一式の譲渡は全国で初めてという。今後は、市民団体「釧路霧笛保存会」が釧路川河口近くの市民交流施設に展示予定で、17日からは5日間の日程で「霧笛復活祭」も開かれる。
船舶の安全を支えてきた霧笛だが、レーダーや全地球測位システム(GPS)などの普及から釧路を含む国内9カ所を最後に昨年3月で姿を消した。一方、“霧の街”で知られる釧路市で、「港の歴史を支えてきた霧笛を残そう」と保存活動がスタート。今回、市が機器を譲り受け、保存会に無償貸与する形で保存が実現した。
この日、引き渡された場所は、かつて霧笛の一部装置が置かれ、昨年末の撤去後の保管場所だった釧路埼灯台。特殊金属板を電磁作用で振動させ音を出す「ダイヤフラムホーン」の発音器や制御板、霧探知装置など計6点をトラックに積み、今後の保存場所となる同市入舟の「港町かもめホール」(旧港町ビール)に運び入れた。
路海保の北村千里次長は「霧信号の歴史と役割を後世に伝えるとの趣旨に期待している」と語り、市観光振興室の渡部伸一室長も「今後は保存会と相談しながら、大人から子どもまでが霧笛のことを学ぶ教材として活用できれば」と応じていた。保存会では、イベントなどで霧笛を鳴らすことも検討しているが、騒音問題など課題も残されている。【山田泰雄】
毎日新聞
http://mainichi.jp/hokkaido/shakai/news/20110304ddlk01040214000c.html
船舶の安全を支えてきた霧笛だが、レーダーや全地球測位システム(GPS)などの普及から釧路を含む国内9カ所を最後に昨年3月で姿を消した。一方、“霧の街”で知られる釧路市で、「港の歴史を支えてきた霧笛を残そう」と保存活動がスタート。今回、市が機器を譲り受け、保存会に無償貸与する形で保存が実現した。
この日、引き渡された場所は、かつて霧笛の一部装置が置かれ、昨年末の撤去後の保管場所だった釧路埼灯台。特殊金属板を電磁作用で振動させ音を出す「ダイヤフラムホーン」の発音器や制御板、霧探知装置など計6点をトラックに積み、今後の保存場所となる同市入舟の「港町かもめホール」(旧港町ビール)に運び入れた。
路海保の北村千里次長は「霧信号の歴史と役割を後世に伝えるとの趣旨に期待している」と語り、市観光振興室の渡部伸一室長も「今後は保存会と相談しながら、大人から子どもまでが霧笛のことを学ぶ教材として活用できれば」と応じていた。保存会では、イベントなどで霧笛を鳴らすことも検討しているが、騒音問題など課題も残されている。【山田泰雄】
毎日新聞
http://mainichi.jp/hokkaido/shakai/news/20110304ddlk01040214000c.html